********************** クロルピクリン被害の件 ********************** To: pubinfo@city.kurashiki.okayama.jp                         2009年1月5日 倉敷市長 伊東香織 様 倉敷市公聴広報課 御中  私たちは、農薬をはじめとする化学物質による環境汚染・健康被害を出来るだけ減ら  そうと運動している市民団体「反農薬東京グループ」です(下記ホームページ参照)。  昨年12月下旬、貴市の「まきび公園」内の売店で女性従業員が眼の痛みを訴え、漏洩し  たクロルピクリンが原因であるとの報道がありました。  私たちは、最近の京丹後市でのクロルピクリン事故例をHPでとりあげていますが、 http://home.e06.itscom.net/chemiweb/ladybugs/kiji/t20700.htm#t20706  同剤による健康被害が絶えないことは、残念でなりません。  そこで、以下のお尋ねしますので、1月15日までに下記に回答をお願いします。     =================================================       ★★★反農薬東京グループ★★★ 代表:  辻 万千子       〒202-0021東京都西東京市東伏見 2−2−28−B        電話/ファックス:042-463-3027    E-mail:mtsuji@jcom.home.ne.jp URL http://home.e06.itscom.net/chemiweb/ladybugs/      ================================================== ***** お尋ねします *****  1、今回の事故の経緯を時間を追って、お示しください。    クロルピクリンの登録番号、保管場所、使用目的を教えてください。    漏洩場所、漏洩量、漏洩原因を教えてください。    売店と漏洩場所の位置関係のわかる見取り図があれば、幸いです。   【回答】    事故の経緯:10:00 発災推定時間          11:31 消防覚知          11:35 先着隊到着          11:36 活動開始 警戒区域設定              関係者・通行人を風上へ誘導              周辺住民の健康確認              周辺住民へ広報活動              傷病者の病院搬送              物資の特定と拡散防止          12:25 応援隊撤収・引上げ          13:59 先着隊引上げ    使用目的:竹の加工    漏洩場所:倉敷市真備町箭田3652-1 まきび公園 竹工房内倉庫    漏洩量 :約200t    漏洩原因:10 時ごろ、男性作業員が竹工房内倉庫を大掃除していたところ誤って         クロルピクリン入りの容器を倒し、約200 tを漏洩させたもの。男性は、         しばらくの間、気化・拡散するのを待っていたが、状況が一向に収まら         ず、次第に同じ軒続きである売店の女性従業員2 名が目の痛みを訴え始         めたため、通報に至ったもの。    位置関係:漏洩場所と売店は、軒続きとなっている(別添ファイル参照)。  2、被害状況を教えてください。   【回答】    人的被害:売店従業員2 名(軽症 処置なし)    物的被害:クロルピクリン約200 t    他被害:建物等の被害なし   3、クロルピクリン事故の再発防止のためにどのような対策をおとりですか。  【回答】    今回の事故は、竹の薫蒸を目的に保管していたクロルピクリンが年末の清掃作業中    に漏洩したものですが、過去において、実際に同種の薬剤を使用した事例も無いこ    とから、薬剤は専門の処理業者によって処分し、今後は、保管、使用をしないこと    としました。  4、まきび公園での農薬使用実態について教えてください。   H19年度の使用実績を散布月日、使用場所、使用農薬名とその数量、   使用目的がわかるようにしてお示しください。  【回答】    まきび公園での庭木予防について回答いたします。    散布月日:5 月中旬及び10 月上旬    使用場所:まきび公園内の樹木「桜、梅、松」    数量:300L    :    使用農薬名     使用する水の量  10L  50L 100L    ジマンダイセン水和剤(殺菌剤) 500 倍 20g 100g 200g    スプラサイド乳剤(防除剤)   1000 倍 10cc 50cc 100t    トレボン乳剤(殺虫剤) 2000 倍 5t 25t 50t ミックスパワー(定着剤) 3000 倍 3t 15t 30t  5、農水省や環境省の通知「住宅地等における農薬使用について」や   環境省の「公園・街路樹等病害虫・雑草管理暫定マニュアル」で、   また、グリーン購入法の役務「植栽管理」で、農薬の使用削減が   求められています。これらの内容について、貴市は、どのようにお考   えで、どのような実践をされていますか。 【回答】   「住宅地等における農薬使用」については、住民、こども等の健康被害が生じないよ   う農薬使用者等に対して飛散防止対策の徹底や使用削減に関わる指導・啓発に努めて   まいります。   なお、市内の農協では機関紙を通じて、農薬の適正使用や飛散防止策さらには、栽培   管理日誌の提出等による「安全・安心な農産物づくり」の周知に努めております。   当市における公園内樹木や街路樹につきましては、農薬の使用は出来るだけ控えるよ   うに努めており、住宅密集地などでは、予防散布は行わず、害虫発生初期に被害木を   中心に最小限の散布に止めています。やむを得ず散布する場合でも、近隣住民や子供   達に影響の出ないよう、無風に近い日の早朝を中心に作業するなど配慮しています。   また、当市では、グリーン購入法に基づき「倉敷市グリーン調達推進基本方針」を策   定し、グリーン購入の普及促進を図っています。その中でも、重点的に環境物品等の   調達を推進する物品等の種類については、年度ごとに策定する「倉敷市グリーン調達   方針」において重点調達品目として配慮しているところですが、平成20年度「倉敷   市グリーン調達方針」の重点調達品目に、役務「植栽管理」は含まれていません。今   後、「倉敷市グリーン調達方針」の重点調達品目に「植栽管理」を含めるかどうかは、   対象施設などを勘案しながら検討します。