*** 「農薬(アセタミプリド)の食品健康影響評価」についての意見 ***                      2008年7月16日提案 【意見】アセタミプリドの健康影響評価において、ラットを用いた2 年間慢性毒性/発が  ん性併合試験の無毒性量7.1 mg/kg体重/日を基に、ADIを0.071mg/kg体重/日に設定  すること、及びラットの急性神経毒性試験で得られた無毒性量10 mg/kg体重を基に、A  RfD を0.1mg/kg体重/日に設定することに反対する。 【理由】 1、マウスの腹腔内投与試験で、自発運動量低下、警戒性低下、身繕い減少、握力低下、  異常姿勢、受動態、よろめき歩行、振戦、痙攣などが認められたが、この無毒性量は、  5mg/kg体重であった。 2、ウサギのでの静脈内投与試験で、血圧増加、呼吸数増加がみとめられたが、この無毒  性量は、1mg/kg体重であった。 3、アセタミプリドは、気化しにくいという理由で、ラットで、粉塵を用いた吸入急性毒  性試験が実施されているが、>0.3mg/Lで脱毛、散瞳、振戦、間代性痙攣がみられたとあ  る。経気毒性試験による無毒性量が評価されるべきである。 4、2004年、群馬県下で、松枯れ対策として、アセタミプリドを含有するマツグリーンが、  大型散布車により、短期間で広範に地上散布されたが、周辺住民に胸の痛み、不整脈な  ど健康被害がでた。平久美子、青山美子らは、アセタミプリドによる心電図異常を疑わ  しめる所見を報告している。           (日本臨床環境医学会会誌 Vol.15,No.2 p114-123(2006)) 5、アセタミプリドのガス体やミストを吸入する恐れのある農薬使用者、使用場所周辺の  住民の健康影響評価がなされていない。また、同成分が、シロアリ防除剤として、住宅  に適用されるケースも配慮されていない。 6、シロアリ防除剤の室内空気汚染で、食品が二次汚染される恐れがある。