***** メタミドホスに係る食品健康影響評価に関する審議結果(案)についての **** 御意見・情報の募集について 反農薬東京グループ提出の意見(08/03/31提出) 【意見1】ADIを0.0003mg/kg体重/日とすべきである。 【理由】アメリカ、オーストラリアでは、毒性試験で得られた最も低い無毒性量0.03mg/k  g体重、安全係数100をもとに、0.0003mg/kg体重/日としている。 【意見2】参考としてあげられているARfDについて、ラットの急性神経毒性試験で得  られた0.3mg/kg体重を基に、0.003mg/kg体重/日とされたが、安全係数を100とした根拠  を教えてほしい。また、他の農薬についても、ARfDを算出するのか。その場合、無  毒性量の根拠となる毒性試験はなにか。 【理由】1、急性毒性試験は、健康で若い成熟した動物をもちいて行われており、発達・ 発育途上の胎児や乳幼児、子どもへの影響が評価されない。  2、妊婦の一時期の農薬高摂取が胎児の組織形成、生殖系、脳・神経系、免疫系などの    発達にどのような影響を与えるかの評価がどのようになされるか不明である。  3、発達・発育段階にある乳幼児や子どもへの影響は成人とは異なると考えられるが、    この点の毒性評価が不明である。  4、化学物質過敏症患者や高齢者への影響評価がなされているかどうか不明である。 【意見3】現行の食品衛生法では、ADIとフードファクターを基に設定された残留基準  を超えた食品の流通規制が実施されているが、ARfDは食品衛生法上の流通規制にど  のように反映されるか。明らかにされたい。 【理由】1、個人嗜好により個々の食品の摂取量が異なる点や季節食品を一時期にたくさ   ん食べる場合があるが、ARfDは、個々の食品における残留規制にどのように反映   されるのか不明である。  2、成人、乳幼児、子ども、高齢者、妊婦に対する規制はどのようにされるか不明であ   る。たとえば、厚労省は、魚介類からの水銀摂取について、妊婦に対して、特別の注   意事項を公表している。 【意見4】今後、食品の残留基準の見直しを早急に実施されたい。  ちなみに、その他の野菜の30ppmや1ppm以上の暫定基準が設定されている食品は、次の ものである。  小豆類:2               だいこん類(ラディッシュを含む)の葉:1  かぶ類の葉: 5            西洋わさび:3  はくさい:2              キャベツ: 1.0  芽キャベツ:1.0            きような:2 カリフラワー:1.0           ブロッコリー :1.0 その他のあぶらな科野菜:3 レタス(サラダ菜及びちしやを含む):1.0 にんにく:1 セロリ:5 トマト:2.0 ピーマン:2.0 なす:1.0 その他のなす科野菜:2.0 きゆうり(ガーキンを含む):1.0 たけのこ:2 その他の野菜:30 みかん:1 なつみかんの果実全体:1 レモン:1 オレンジ(ネーブルオレンジを含む):1 グレープフルーツ:1 ライム:1 その他のかんきつ類果実:1 もも:1.0 ぶどう:3 かき:1 茶:5 ホップ: 5.0 【意見5】メタミドホスの残留基準設定において、アセフェートの数値より高い数値を設 定しないようにすべきである。 【理由】1、メタミドホスは、殺虫剤アセフェートの代謝物のひとつである。 2、ポジティブリスト制度の第二案についてのパブリックコメント募集で、私たちは、 『アセフェートとその代謝・分解物メタミドホスについての農作物毎の残留基準は、 それぞれについて、低い方の基準を採用する。』よう求めたが、採用されなかった。