********************* 玉島川での魚大量死の件 ********************** Date: Mon, 13 Apr 2009 11:21:56 +0900 From: 反農薬東京G To: kiki-kouhou@pref.saga.lg.jp, junkangatasyakai@pref.saga.lg.jp, engei@pref.saga.lg.jp Bcc: mtsuji@jcom.home.ne.jp Subject: 玉島川での魚大量死の件 Content-Type: text/plain; charset=iso-2022-jp -------- 2009年4月13日 佐賀県知事 古川 康 殿  くらし環境本部 循環型社会推進課  御中  生産振興部 園芸課 御中  私たちは、3月30日に、「平成21年度農薬危害防止運動」についてのメールを差し上げ た反農薬東京グループです。  貴県の報道発表によりますと、今月4月3日、唐津市の玉島川水系で、アユの斃死が発 生し、農薬トルフェンピラドが原因であるとのことです。  玉島川では、07年8月28日にも、約3000匹のアユが斃死する魚毒事件が発生し、この時 も、トルフェンピラド(商品名ハチハチフロアブル)が原因とされました。  07年につづき、本年も同類の事故が起こったことは、先の事故後の対策が不十分であっ たことをうかがわせます。  そこで、以下のお尋ねをしますので、4月30日までに下記に回答をお願いします。     =================================================       ★★★反農薬東京グループ★★★ 代表:  辻 万千子       〒202-0021東京都西東京市東伏見 2−2−28−B        電話/ファックス:042-463-3027        E-mail:mtsuji@jcom.home.ne.jp URL http://home.e06.itscom.net/chemiweb/ladybugs/      ================================================== ***** 質問と回答(4/30) ***** 反農薬東京グループ 様  4月13日にメールにて御質問のあった『玉島川での魚大量死の件』について、次のと おりお答えいたします。 佐賀県くらし環境本部  循環型社会推進課長 佐賀県生産振興部    園芸課長 1 4月の魚毒事件の発生個所、農薬の分析地点を地図で示してください。 【循環型社会推進課回答】 ○別添のとおりです。 2 トルフェンピラド製剤が水系に流入した原因はなにでしたか。 当該農薬の不正投棄などによる流入はありませんでしたか。 【循環型社会推進課・園芸課 回答】 ○関係団体等からの聞き取りの結果、当該農薬の不正投棄などの事実は確認できていませ ん。 3 貴県の防除基準で、トルフェンピラド含有製剤の適用作物はどのようなものですか。 同剤に関する防除基準をお示しください。 【園芸課 回答】 ○佐賀県作成の『施肥・病害虫防除・雑草防除のてびき』 では、下表のとおりとなって います 4 玉島川流域の農業地区では、トルフェンピラド含有製剤が、いつ、どのような作物に 対して、どの程度使用されていますか。 07、08年度の使用実績を教えてください。   使用地域名 使用製剤名、使用時期、使用目的(適用作物と適用病害虫名)、使用量(製 剤量、希釈量)の一覧でお願いします。   【園芸課 回答】 ○玉島川流域では、ハウスみかん、施設コネギ、露地みかん、茶等が主に栽培されていま す。 それらの作物に対するトルフェンピラド含有製剤の使用時期等については、佐賀県 作成の『施肥・病害虫防除・雑草防除のてびき』 では、下表のとおりとなっています。   5 玉島川流域の農協や農薬使用者は、廃・残農薬の処理を、どのように実施されていま すか。  07、08年度の廃・残農薬回収実績を、場所名、回収主体名 回収年月、回収農薬名、数 量の一覧でお示しください。 【園芸課 回答】 ○ 県では使用残農薬の処分方法等を『施肥・病害虫防除・雑草防除のてびき』に掲 載する等して、廃・残農薬の適正処理について、指導の徹底を図っております。 こうした指導等を踏まえ、県内の農業団体は廃・残農薬を回収し、その後、産業廃棄物処 理業者に一括して処理を委託しています。 なお、粉剤、液剤等の廃・残農薬の回収数量は、07年度分を含め、08年度で47tとなっ ています。 6 玉島川流域の農業団体や農薬使用者は、農薬使用履歴の帳簿記載をどの程度行ってい ますか。   また、同地区で07、08年度に判明した農薬の適用外使用や不適切な使用など農薬取締 法違反事例があれば、場所名、年月、違反内容、違反理由、当該農薬使用者の処分内容を お示しください。 【園芸課 回答】 ○ 平成16年度から、県と市町及び関係団体等が一体となって、散布時期、散布場 所、散布量等の栽培履歴記帳を推進してきた結果、ほとんどの農家が栽培履歴記帳に取り 組んでいます。 なお、玉島川流域で、07、08年度に適用外使用等の事例は発生していませんが、2007年8 月28日に、玉島川流域で、農薬を入れたタンクと配管をつないでいるバルブがはずれ、 玉島川に流出する事故がありましたので、再発防止の指導を行いました。 7 トルフェンピラドは魚毒性C類の劇物で、ハチハチ乳剤には 『本剤はごく低濃度で も水産動物に影響を及ぼすので特に注意してください。 』『河川、湖沼、海域及び養殖 池に本剤が飛散・流入する恐れがある場所では使用しないでください。』と記載されてお り、貴県でも指導を実施されているにもかかわらず、 07年につづき、本年もトルフェン ピラドによる魚毒事件が発生したことについて、どうお考えですか。 【園芸課 回答】 農薬の河川等への流出防止や農薬飛散防止等、農薬の適正使用については、これまでも、 関係機関・団体と連携し、指導してきたところではありますが、引き続き、指導を徹底し ていきたいと考えています。   8 文書による通知だけでなく、農薬使用履歴を正しく記載しているか、不適切な農薬使 用がなかったかなど、関連農協や農薬使用者に対する立ち入り検査を実施することや、農 薬使用者の再教育を厳しく実施することが、同類事故の再々発防止に必要と思いますが、 貴県はいかがお考えですか。  また、貴県は、07、08年度に、玉島川流域の農業団体や農薬使用者に対する講習・研修 会や農薬取締法に関する立ち入り検査をどの程度、実施されましたか。  (1)研修・講習会の実施個所 年月 対象者 内容 参加者数  (2)立入り検査場所 年月 検査の目的 農薬取締法違反の有無、違反があれば内容と 処分をお示しください。 【園芸課 回答】 (1) 研修・講習会の実施状況等 県では、 @ 毎年6月1日からの農薬危害防止期間おける、啓発パンフレットやチラシ等の配布、 ホームページや広報紙への掲載 A 啓発パネルの作成 B 農薬使用者や指導者向けの農薬適正使用研修会の開催 C 無作為に抽出した農産物の残留農薬の分析     等を行い、農薬の適正使用の啓発に努めています。 特に、研修会については、農協の指導者等を対象に、農薬の適正使用及び農薬の適正な管 理等を内容として、07年度に5回(延べ604人)、08年度には、4回(延べ630 名)開催しています。 こうした、研修会を受け、各地域の農協等では各種生産部会の研修会等を通じて、農業者 に対する農薬の適正使用の推進に努めています。 なお、09年においては、玉島川流域の農業者に対し、農薬の河川等への流失防止や、魚 毒性の高い農薬を使用する場合の注意等農薬適正使用についての研修を行いました。 (2)立ち入り検査の実施実績     県では、07年度,08年度に玉島川流域において、農薬取締法違反がなかった ため、農業団体や農薬使用者に対する立ち入り検査は実施していません。