****************************** 無人ヘリコプターの事故について   ******************************                        2008年8月29日   ヤンマー株式会社   ヤンマー農機株式会社   ヤンマーヘリサービス株式会社  御中  私たちは、農薬をはじめとする化学物質による環境汚染・健康被害を出来るだけ減ら  そうと運動している市民団体「反農薬東京グループ」です(下記ホームページ参照)。  農薬空中散布中の無人ヘリコプター事故が、7月から8月にかけて、次の3件起こって  います。  (1)滋賀県高島町で墜落事故(7月23日)  (2)山形県三川町で墜落事故(7月30日)  (3)山形県三川町で行方不明事故(8月23日)  いずれも事故機は貴社のAYH−3型ということなので、以下のお尋ねをします。  9月15日までに、下記へ回答くださるようお願いします。   ******* お尋ねします ******** 1、上記3件の事故について、貴社は、それぞれはどのような対応をなさっていますか。   また、それぞれの事故原因をどのように調査されておられますか。 2、調査の結果、事故原因をどのようにお考えになっていますか。   (1)、(2)、(3)それぞれの事例について、教えてください。 3、AYH−3についてお尋ねします。  (1)2003年3月から販売とのことですが、農林水産航空協会の登録機体数は何機ですか。  (2)農薬散布の場合、制御範囲は150mということですが、150m超えた場合、機体はど   うなりますか。  (3)無線による指示を機体が受信できる限界は何mですか。限界を超えた場合どうなりま   すか。  (4)制御不能に陥った場合、フェイルセーフ機能はどのようになっていますか。  (5)農林水産航空協会発行の「産業用無人ヘリコプターによる病害虫防除実施者のため   の手引き」には、緊急対応として、『目視外へ行きそうになった場合、安全地帯に機   体を落とす』とあります。これは、軟着陸させるということですか。プロペラの回転   を停止し、故意に落下させるということですか。また、この操作を行うため、送信機   には、緊急停止ボタンのようなものがあるのですか。  (6)機体の出荷及び保守点検の際、落下指示機能が正常かどうかのテストは、どのよう   にして、実施するのですか。  (7)送信機が正常に作動するかどうかの点検はどの程度の頻度で実施されることになっ   ていますか。このとき、落下指示機能もチェックされるのですか。  (8)貴社のHPには、高精度GPS搭載とされていますが、行方不明になったり、海上   に落下した場合の捜索に役立ちますか。  (9)機体にフライトレコーダーが搭載されているとのことですが、飛行跡の記録は、残   すことになっていますか。また、送信機側には操作記録は残りますか。  (10)8月23日の事故で、無人ヘリコプターが行方不明で、すぐに見つからないのはなぜ   ですか。  (11)いままでに報告のあった事故事例(墜落、衝突、行方不明、不時着・落下、物損や   人に被害を与えたケースなど)の発生年月日、場所、使用目的、事故状況、原因を教   えてください。 4、オペレーターの講習や認定等についてお尋ねします。  (1)AYH−3の講習を受け、農林水産航空協会の技能認定証を取得した有資格者は   何名いますか。  (2)前記「手引き」の緊急対応の場合の機体の落下訓練ははどのようになさっています   か。  (3)落下の指示を出すことは、機体の破損が想定されるため、オペレーターはためらい   を感ずると思いますが、どのように対処すべきと指導されていますか。 (4)講習カリキュラムには、@農薬の散布上の注意、A農薬の毒性、   B通知「住宅地等における農薬使用について」、Cポジティブリスト制度に関連する   事項などは含まれていますか。   @からCの項目について、それぞれ何時間ほど研修が実施されていますか。  (5)事故を起こしたオペレーターについて、資格を取り消したり、操縦技術の再教育を   受けさせる制度がありますか。あれば、いままでに取り消し又は再教育を受けた人数   を教えてください。