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n03903#身近な水路に除草剤を使わないで〜田んぼにも流れ込むのに#21-06

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 田んぼにも流れ込む、身近な水路ですが、除草剤が使用されていると、てんとう虫情報の読者から投稿をいただいたので紹介します。
 香川県丸亀市の事例ですが、先日、写真のように路脇の水路に生える雑草が不自然が枯れ方をしているのを発見しました。上から何かをかけられたように茶色く変色していたので、すぐに除草剤だと分かりました。
 水路内に生える雑草に対して、上から除草剤を散布するということは、水路に直接除草剤を散布しているのと同じことになります。散布された除草剤の種類は分かりませんが、水田内でもない水路に直接除草剤を散布など、言語道断です。
 この水路の水源は、この水路の直ぐ側にある小さな湧水池で、年中透き通った水がコンコンと湧き出ています。湧水量がしっかりあるので、この辺りの田に利用される水源の一つでもあります。
 直ぐ側の湧水池が水源なので、水路の水も湧水のみが流れています。水がきれいなのでこの水路には絶滅危惧種のカワモズクが発生しますし、湧水域特有のカワゴケ類もコンクリート壁に付着するので、除草剤なんてもってのほかだと思います。とはいっても、ほとんどの農家にとって田や水路に生える植物は全てやっかいものでしかありません。絶滅危惧種であろうがなかろうが、農業の利便性を損ねるものは全て排除の対象になるだけです。

★行政に対応策を聞いてみたが
 とりあえず、香川県と丸亀市に対し、除草剤が散布された雑草の写真を送り、除草剤の散布者をつきとめ、厳重注意するように求めました。また同様なことが起こらないように対策も求めました。
【県からの返答】こちらの提示した問題に対し、向き合いもせずに、決まりきった文言を並べた、全くやる気のないメールを送ってきただけでしたので、再度、返答のし直しを求めました。次に返ってきた返答は市の方にふったということでした。
【市からの返答】水路を管理する水利組合に対し、注意をするという回答でした。それで改善されるかどうかは分かりませんが、改善されなければそれはそれで大問題です。いつものことですが、県も市も除草剤が危険だと全く考えておらず、こういうことに関しても全く問題だと思っていません。やる気の無さがにじみ出ています。

<除草剤使用に法規制を!>
 除草剤をこのようなひどい使い方をした場合に罰則があればいいと思うのですが、それはないのでしょうか?除草剤は自殺にも使われるほどの毒性の強いものなのに、使用法を誤った場合に罰則がないのは異常だといえます。政府が企業利益を優先し、環境や生命を軽視どころか、ないがしろにしている何よりの証です。
 現状では農家も一般人も、誰も彼もが、危険な除草剤を、そこらじゅうで好きなように使い放題となっています。個人の敷地内だけで使用するならまだしも、道路脇や田畑の脇のあぜ道、学校関係やそれ以外の公共機関、とにかくどこにでも告知も、立ち入り禁止措置もなく、事後告知もなく、散布し放題です。
 散布直後の草には幼児や子ども、散歩中の犬、それ以外では野生動物も触れる可能性があります。もちろん除草剤が散布された草に直接誰かがふれるなど、危険すぎて決してあってはならないことです。
 飲用すれば自殺も可能な、生命体に有害な毒が、そこら中に普通に散布されている状態なのに、国はそれを取り締まっていない異常な状況です。普段歩いてる道にいつの間にか除草剤が散布されていて、気づいた時はもう子どもが除草剤に直接触れていたということもよくあることです。
 農耕地用、非農耕地用の知識もなく、除草剤を使用する業者、農家も多いと話に聞きます。そもそも農薬のたぐいは非常に危険なものなので、化学物質に対して知識のない一般人に使用させるべきではないのです。今や誰も彼もが除草剤をただ、草を枯らしてくれる便利なもの、生活に欠かせないもの、といった安易な認識になり、危険なものとの認識は全くなくなってしまっています。
 また、川の中に直接散布すれば、当たり前のことですが川が汚染されます。現代における川はすでに農薬まみれの危険な川となってしまっていますが、その川で子どもたちは遊んだり、汚染された川が流れ込む海に入って泳いだりしています。
 除草剤の使用法に関して、国は直ちに厳しい罰則を作るべきです。すでにたくさんの人間、動物、全ての生き物が傍若無人に散布される除草剤の悪影響を受けています。普通に生きているだけで危険な除草剤に直接触れたり、吸い込んだりしなければならないこの異常な状況を早くなんとかしてほしいです。国は一体いつまで農薬漬けになっている国民を放っておくつもりなのでしょうか?

2021-06-28