街の農薬汚染にもどる
t04001#車内農薬消毒の中止を−電鉄10社に申し入れ#95-08
 本誌前号(第39号)で「車内消毒」の実態を報告しましたが、反農薬東京グル−プでは、調査対象の電鉄10社に対し、7月31日付けで以下のような申し入れを行いました。また、回答が揃い次第、誌面で報告します。
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 時下、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
先般は、私どもの「電車、バス内の薬剤散布状況アンケート調査」にご協力いただきましてありがとうございました。その結果につきましては、先日、取り急ぎ、簡単な結果のみをお送りいたしましたが、このたび、さらに詳しく解説を加えた「報告」をとりまとめましたので、ご覧ください。
 「報告」でもふれましたように、私どもは、この「車内消毒」は、有害無益のものと考えます。その理由のひとつは、電車の消毒は、道路運送法に準じて実施され、使用薬剤も防疫用・医薬品とのことですが、これはあくまで伝染病が発生した時の対処であり、日常的に散布を必要としているものではありません。
 バスの場合は、法律に基づいて散布されるとありますが、この法律は昭和20年代のもので、まだ衛生管理が十分でなかった時代のものです。このような法律自体を変えて行く必要があると思います。貴社からも働きかけていただければ幸いです。
 また、薬剤の安全性についても、仮に急性毒性は低いとしても、これを長期微量に摂取した場合の慢性毒性等は、明らかではありません。また、「車内消毒」直後に乗り合わせ、気持ちが悪くなったという声も現実に聞きます。最近では、超微量の薬剤に反応する「化学物質過敏症」も増え、問題になっています。さらには、一連の異臭騒動にもつながりかねません。
 乗客にとって、清掃のゆき届いたきれいな車内は気持ちのよいものですが、「車内消毒」はむしろ薬剤による“汚染”とも言えるのではないでしょうか。このような点から、私どもは、貴社が「車内消毒」を早急に中止するよう申し入れますので、よろしくご検討ください。
 なお、お忙しいと思いますが、検討の結果を9月末までにお知らせくださるようお願いいたします。
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なお、調査対象のうち唯一「車内消毒をしていない」という回答のあった都営地下鉄には“応援の手紙”を送りました。

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作成:1998-04-01