室内汚染・シロアリ駆除剤にもどる
t06201#ハウスメーカーへアンケート調査−シロアリ駆除剤や安全な建材などに関して回答まとまる#97-04
反農薬東京グループは、シロアリ防除剤やVOC(揮発性有機化合物)による被害の相談を数多く受けてきました。新築する際、ハウスメーカーや工務店に薬剤によるシロアリ防除をしないと融資が受けられない、法律で義務付けられていると言われたなどの内容が多くありました。
薬剤によるシロアリ防除は建築基準法による義務ではなく、住宅金融公庫の融資条件でもありません。この事実をハウスメーカーがどのように受け止めているか、また、薬剤によるシロアリ防除によって被害を受けるケースを知っているのかどうか、さらに、薬剤以外のシロアリ防除を検討しているのかどうかを知るため、96年10月、ハウスメーカーに対してシロアリ防除剤に関するアンケート調査を行いました。対象は、社団法人日本ツーバイフォー建築協会976社、社団法人プレハブ建築協会311社、社団法人日本木造建築産業協会役員社24社、これらとは別に大手ハウスメーカー24社、計1339社に発送しました。
1ケ月後の回答期限までに106社から回答ないし、ハウスメーカーでないので回答できないとの連絡がありました。最終的に82社の有効回答を得ました。
社会的には、健康住宅に対する関心が高まっている状況で行ったアンケート調査でしたが、回収率は極めて低い6%でした。ハウスメーカー全体としては、シロアリ防除剤の安全性や健康住宅への関心が必ずしも高くないことを物語っていると考えられます。
一方、回答のあった82社は、シロアリ防除の安全性についての質問に対して、種々の検討事項や意見を述べていることから、これらの問題に対して相当の関心を持っているものと評価されます。
**建設省や厚生省が室内化学物質汚染の調査や検討会の設置など積極的に動き出しているにも関わらず、ハウスメーカー全体の受け止め方はそれほど深刻ではないことが明らかになりました。しかし、この調査で、シロアリ駆除剤やVOCによる被害の訴えを受けていたハウスメーカーが実際にあったということが明らかになっています。
また、数少ないとはいえ、既に薬剤使用をできるだけ抑え、自然素材による住宅つくりを始めている社もあり、この調査が意識的に健康住宅をうたって活動しているグループを避けて、一般的なハウスメーカーを対象にしたことを考えれば、消費者にとってよい方向に向かっているのではないかと考えられます。さらに、検討を進め、住宅による健康被害がなくなるようつとめていただきたいものです。
以下、回答をグラフにした結果−略−を紹介します。興味ある回答も多々ありましたが、誌面の都合で全部を載せきれませんので、詳しい調査結果と分析・検討は、別に「シロアリ防除剤及び健康住宅に関するハウスメーカーヘのアンケート調査結果」としてまとめました。一部千円(てんとう虫情報読者は五百円)でお分けいたします。必要な方は郵便振替でお申し込みください。

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作成:1998-04-01