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t06402#トイレボール・パラジク剤追放キャンペーン（５）東京都、学校以外の施設でもトイレボールの撤去進む#97-05
パラジクロロベンゼンを使用したトイレボールの撤去を要求して、まだまだ運動は続きます。今回は、東京都が管理する学校以外の施設でのトイレボール撤去の要望とその結果、神奈川県横須賀市で、教育委員会にトイレボール使用実態調査、パラジクロロベンゼンを使った理科の実験の取りやめなどを要望して、成果をあげた野島恵子さんの報告をご紹介します。てんとう虫情報では、引き続き各地からの活動の状況をお知らせしたいと考えています。地域での活動を成果があるなしに係らずお知らせください。
４月２５日、反農薬東京グループは、東京都教育庁、衛生局、福祉局、政策報道室を訪ねて、それぞれの局が管理する都営施設でのトイレボールの使用状況の調査、施設で使用しないよう指導することなどを申し入れました。既に何度も紹介しているように、東京都では学校のトイレでパラジクロロベンゼンを使用しないよう指導しています。今回は、学校以外の都の施設でパラジクロロベンゼンが使用されているという声があったため、要望しました。
都の施設は多岐にわたり、全部の回答はまだ得ていませんが、５月１６日までに回答のあったところを報告します。パラジクロロベンゼンの危険性の認識が都庁にも浸透してきたことが推測されます。
★東京都教育庁（回答：教育庁体育部保健 給食課長）
教育庁は以下のような調査結果を回答してきました。
所管部課 対象施設 対象数 使用施設
・体育部ｽﾎﾟｰﾂ振興課
水泳場、武道館等 ６ ２
・生涯学習部文化課
美術館、文化会館等 ７ ０
・生涯学習部社会教育課
図書館、青年の家等 １１ ０
この回答によると、教育庁の管轄する施設では、水泳場、武道館等の２施設のみがパラジクロロベンゼンのトイレボールを使用しているということになります。早く、この２施設でもやめてほしいものです。
★都立病院（回答：衛生局病院事業部長）
「４月２５日付けのご要望につきましては、都立病産院を所管する私から回答します。パラジクロロベンゼンを含有したトイレボールの使用について、各病産院を調査したところ、一部の病院で使用していました。
パラジクロロベンゼンについては、現 在、厚生省で家庭用品における人体のリスク評価を行っており、本年夏頃、結論が出ると聞いています。しかし、労働省の動物実験で発ガン性が確認されるなど、人体への影響が懸念されますので、今後、都立病産院では当該トイレボールを使用しないよう指導いたします。」
というわけで、都立病院では、今後、使用しないようになるはずです。
★都営地下鉄（回答：東京都交通局総務部 お客様サービス課長）
本誌６１号で、トイレボール撤去の要望に対する電鉄会社の回答を掲載しましたが、都営地下鉄は「現在、代替品検討をしている。もう少し待ってほしい」という回答でした。５月に入ってから、正式な回答がありましたので紹介します。
「先日、ご意見を賜りましたトイレボール使用の件について回答させて頂きます。都営地下鉄として検討をしてまいりました結果、トイレボールを使用中の全駅から４月１８日までに撤去いたしました。なお、今後もご意見ご希望などございましたら、お寄せ頂くと共に都営交通にご支援、ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。平成９年４月２４日」
やったーと思わず叫びたくなるような回答です。このようにきっぱり全駅から撤去したのは交通機関では都営地下鉄が初めてです（初めから使用していない電鉄会社もありましたが）。そう言えば、５月８日のＴＢＳ「ニュースの森」でパラジクロロベンゼンの特集をやっていて、反農薬東京グループのメンバーも映っていましたが、トイレボールを撤去している映像もばっちり映っていました。あれは、都営地下鉄の助役さんでした。どうもごくろうさまです。今後も乗客の安全のためにご尽力くださるようお願いします。
まだ、東京都から回答が届くはずですが、残りは次号でお知らせします。
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作成：1998-04-01