室内汚染・シロアリ駆除剤にもどる
t07001#ダウ・エランコから本誌記事訂正の要望−シロアリ駆除剤クロルピリホスで再々質問#97-11
本誌第68号(97年9月号)で、建設省、厚生省、ダウ・ケミカル(株)など関係団体に、当グループが出したシロアリ防除剤クロルピリホスの使用中止を求める要望書・質問書に対する回答と当グループのコメントを掲載しました。このうちダウ・ケミカル(株)ダウ・エランコ事業本部に対して再質問をだしたところ、10月31日付けで、ダウ・ケミカル(株)ダウ・エランコ事業部本部長名で手紙がきました。再質問の回答かと思ったのですが、そうではなくて、てんとう虫情報に「事実に反する記載があったので次号で訂正するよう強く要望する」という内容のものでした。(別掲−略−)
問題になったのは、各団体の回答を掲載した上で「クロルピリホスの原体メーカーであるダウ・エランコは、アメリカでの自主規制の内容を知らせてくれましたが、日本では従来通りクロルピリホスを使用するつもりのようです。環境にやさしい、人畜無害などと書いてあるチラシを配って消費者をだまし、被害者を出し続けることは許されることではありません。」というところです。
この記事中の「人畜無害」と書かれているところが事実に反するというわけです。この記事は、ダウ・エランコ事業本部が主宰しているレントレク(クロルピリホス製剤)普及会傘下の東洋木材防腐(株)が作成したチラシをもとに書きました。
このチラシには、ダウ・エランコの商標の入った「レントレク製剤の特長」という囲みに以下のようなことが書かれています。
1、環境を汚染しません。
2、全ての毒性試験で安全性が確認されています。
3、食物連鎖による生物濃縮がありません。
4、人体組織内の蓄積がなく発ガン性がありません。
5、簡単に被暴量を測定出来ます。
6、不快害虫及び木材昆虫の防除が出来ます。
7、即効性並びに残効性があり、5年間以上のシロアリ防除が可能です。
8、防除処理後の有害なガスの発生はありません。
チラシの内容はまさに「人畜無害」を解説しているようなものですが、「人畜無害」という言葉そのものは入っておりません。その意味では、厳密さにかけるところがあったと思います。ここで訂正してお詫びします。
★ダウは人畜無害だとは思っていない?
このような要望をしてくるということは、クロルピリホスの原体メーカーであるダウ・エランコは、決して「人畜無害」だとは思っていないということでしょうか。それならば、「全ての毒性試験で安全性が確認されています」などのチラシを配布するのは直ちにやめてほしいものです。直接、ダウ・エランコが書かなくても、傘下の製剤メーカーが配布していれば同じことです。
また、ここに書かれている内容には多くの疑問があります。そこで、再々度、ダウ・エランコ事業部に質問状(−略−)を出しました。
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作成:1998-04-01