空中散布・松枯れにもどる
t07502#広範な人と連帯し農薬空中散布中止運動を強める決意−空散反対千葉ネットワーク結成大会開く#98-04
 4月18日、千葉市の教育会館で「人畜有害・環境汚染・税金のムダ使い」である空散に反対する「農薬空中散布反対千葉県ネットワーク」の結成大会を行った。
千葉県では37年間、水田への農薬空中散布が行われてきた。これまで各団体、個人が行ってきた反対活動を統合し、千葉県や市町村、空散実施団体に空散を止めさせる第一歩が刻まれた。
 大会では、ネットワーク結成に至るまでの経過報告、規約についてHさんから報告があり、承認された。続いて代表、世話人が拍手で確認された。また、3月26日に千葉県知事あてに出した「農薬空中散布についての要望書」に対して、大会前日の4月17日に回答があったので、ネット内で内容の検討を早急に行い、県への対応を決めることも確認された。
 代表に決まったSさんは、リゾート・ゴルフ場問題全国連絡会の代表を務めるなど、これまでも様々な活動をして大変忙しい中で、快く空散反対千葉ネットの代表を引き受けてくれた。代表は、「個人が農薬問題で申し入れても行政は動かない。ネットの力で行政に問題提起し、県民に空散問題を考えてもらう活動を行い、空散を止めさせていこう」と訴えた。
 農薬空中散布反対全国ネットワークの事務局を担っている反農薬東京グループの辻万千子さんは、空散の歴史と仕組み、農薬の毒性、反対運動等について述べた後、今後の反対運動の進め方として、全国に県レベルのネットワークを作る、環境保全型農業を農家へ働きかける、農水省・環境庁へ中止を求めて規制を強化させる、環境ホルモン・抗生物質の空散禁止などを提起した。滋賀県から駆けつけた蚕裁判原告は「滋賀県では最初20数市町村で空散をしていたが、今年は2町だけになった。すでに20年以上運動を続けている。水の分析、農薬110番、健康被害の調査や相談など様々なことをやってきた。県下で空散をしている市町村全てをキャラバンで回って要望書を出したり、空散反対のキャンペーンソングも作って活動してきた。私達の会はきっちりした規約などないが、皆で連帯して運動してきた。千葉県の皆さんも頑張って下さい」と述べ、拍手をあびた。
 また、長野県で空散反対の声を挙げているMさんも、若々しい感性で決意を述べた。佐倉市民ネット、長生・環境グループかめ、三芳村生産グループ、三芳村ホタル米研究会、九十九里町の水を守る会がそれぞれ、千葉県内での運動について報告した。
 集会のまとめとして、Iさん(長生・環境問題グループかめ)は、まず、1.県から届いた回答書を早急に検討し、県との話し合いに臨む、2.農家の人達と交流し、どうしたら農薬や化学肥料を使わない農業が可能かを肌で体験する、3.会員がいる地域で行政や実施団体に申し入をしたり、空散の監視や飛散調査、4.内分泌撹乱物質や抗生物質の空散の問題点を明かにするために講演会や学習会を企画するなど、今後の運動方針を明らかにした。
また、それぞれの地域で運動している一人ひとりの力を合わせて連帯して、千葉県での空散を止めさせてゆきたいと結んだ。

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作成:1998-06-01