室内汚染・シロアリ駆除剤にもどる
t09302#建設省が「シロアリ防除剤は化審法で十分」との答弁#99-09
 9月9日、参議院決算委員会で岡崎トミ子議員が短い時間ですが、シロアリ防除剤に関して、建設省に質問しました。その概要をお伝えします。
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【岡崎】シロアリ防除剤の健康被害が深刻だ。建設省はシロアリ防除剤による健康被害の実態を把握しているか。
【建設省住宅局長】シロアリ防除剤の健康被害については、国民生活センターが1985年から10年間に91件受け付けている。また、住宅部品PLセンターで96年から3年間に5件あった。
【岡崎】それは把握していないということだ。農薬より身近なところで使用されるものであり、危険性が高い。法的規制が必要ではないか。
【局長】シロアリ防除剤は化審法の適用を受け、分解性、蓄積性を審査されており、DDT、クロルデンは使用禁止になっている。シロアリ防除剤は化審法を遵守している。
【岡崎】シロアリ防除業者でシロアリ対策協会加入しているのは3分の1くらいと聞く。建設省が協会を通して指導するといっても指導にならないではないか。
【局長】協会に加入しているのは4分の1くらいだ。協会は適正な薬剤を使い、適正な施工をするよう努力している。自主的に薬剤を認定し、灰色なものは使わないようにしている。適切な塗布について協会独自のシロアリ防除士の資格を取るようにしており、協会以外にも影響力はある。
【岡崎】法的規制が必要ではないか。
【局長】適正な薬剤の選定、使用方法が守られることが必要。協会を通じ、公共団体を通じ、適正な施工のあり方を指導している。薬剤で疑わしいものがあれば、通産省・厚生省の所轄する化審法で適切な運用をしたい。
【岡崎】今、規制がないということで被害者はたらい回しにされ、泣き寝入りをしている。早急な規制が求められている。
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 法的規制が必要ではないかとの問に、建設省は、シロアリ防除剤は化審法(化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律)の適用を受けるので必要ないとの回答でした。笑わせてくれます。建設省は化審法の何たるかを知らないのでしょうか。
 化審法はシロアリ防除剤の規制のための法律ではありません。PCBのような難分解性の有害物質による環境汚染を防止することを目的に作られた法律で、第一種特定化学物質にDDTやクロルデン、ディルドリンなど長期に渡ってシロアリ防除剤として使われてきた薬剤が指定されています。これはあらゆる用途での使用を禁止されており、シロアリ防除剤も例外ではないというだけのことです。そもそも、化審法の第一種特定化学物質に指定されるような分解しにくい、蓄積性のある物質を農薬登録が失効したあとも住宅に大量に使い続けてきたということが問題なのです。
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作成:1999-09-27