街の農薬汚染にもどる
t14702#「住宅地等における農薬使用についての通知」−全国の市町村議員にお願い#03-11
 農水省が9月16日に出した通知「住宅地等における農薬使用について」は、文部科学省(学校関係)、国土交通省(公園関係)、林野庁(松枯れ関係)厚労省(保健所関係)などからも出されたことは前号でお知らせしました。その後、厚労省の社会援護局からも福祉施設関係に出されています。(詳細
 国から通知が出れば直ちに末端の農薬使用者に伝わり、農薬使用が改善されればいいのですが、現実は、市町村に通知が届くのすら大変なことなのです。国土交通省の公園関係の通知を追ってみましょう。
 この通知は9月25日に国土交通省都市・地域整備局公園緑地課長から各地方整備局建政部長あてに出されました。そこから管轄の都道府県や政令都市に送られているはずですが・・

★国土交通省地方整備局の例
 10月21日に東京都の公園担当に問い合わせると「関東地方整備局からそのような通知は届いていないので、区市町村には送っていない。ただ、通知は農水部局から回ってきたり、新聞報道があったので都立公園などには、独自に送った」とのことでした。1か月近く関東地方整備局でほったらかしにされていたことになります。
 そこで、国土交通省の各地方整備局にいつ通知を出したのか問い合わせてみました。
  北海道開発局 :10月 2日     近畿地方整備局:10月28日
  東北地方整備局:10月 2日          中国地方整備局:10月 5日
  関東地方整備局:10月29日          四国地方整備局:10月21日
  中部地方整備局:10月10日          九州地方整備局:10月 1日
  北陸地方整備局:10月 1日
 という結果でした。これらの差はいったい何なのでしょう。関東と近畿の都府県には通知が届いたのが11月始めになってからです。それからようやく都府県が市町村に送るわけです。ちなみに、東京都には11月5日に通知が届き、その日付けで都市計画課から各市町村都市計画公園緑地事業担当部長あてに送られました。
 ところで、地方整備局にこの通知の表書きを送ってほしいと頼むと、情報公開の手続きをとってくれと言われました。国でも、都でも、快くファックスで送ってくれたのですが、国からきた通知を1か月もほったらかしにしているような役所の国土交通省地方整備局は、表書きすら情報公開でないと見せないというのです。
 文部科学省や厚労省の通知は、このような出先組織を通さず、直接、都道府県に送られています。

★東京都からの通知
 11月7日現在で、東京都が出した通知の宛先は以下のとおりです。
  ○東京都産業労働局農林水産部 10/6 
   宛先 @JAなどの関係機関、A東京都の出先機関、
      B東京都の農業試験場・普及センター
  ○東京都教育委員会 10/20
   宛先 @各区市町村教育委員会教育長、A各都立学校長・多摩教育事務所長・
       多摩教育事務所西多摩支所長・教育長各出張所長
  ○健康局保健政策課 10/27 
   宛先 多摩12保健所、島嶼保健所、食品医薬品安全部(農薬担当部局)
  ○ 東京都公園建設維持係 10/7日
    送信先 各公園緑地事務所管理課・公園協会事業推進課・公園協会各支社・
    各管理課・東勤協施設課・各事業書
  ○東京都都市計画課 11/5
    宛先 各市町村都市計画公園緑地事業担当部長
★全国の市町村議会議員の皆様へお願い
 以上のような形で、市町村にようやく通知が届きだしたところです。そこで、市町村議会議員の皆様へお願いです。12月議会で是非この通知について質問してください。質問項目はてんとう虫情報第146号で案を示しています。一番大事なのは市町村の取り組みだと思います。
 健康被害の窓口について前号では書きませんでしたが、厚労省の通知によって保健所が窓口になるようです。しかし、保健所は農薬による健康被害について、はっきり言って無知です。今まで保健所に相談してきちんと対応してもらった人の話を聞いたことがありません。これから窓口を担当するのであれば、是非とも農薬による健康被害者、特に化学物質過敏症患者の話を聞く研修会を開いていただきたい。こんなことを議会で質問してくださいますようお願いします。そして、その結果を是非ともお知らせください。
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作成:2003-11-25