松枯れ・空中散布にもどる
t15404#緊急情報:松枯れ対策の殺虫剤「マツグリーン2」散布で、住民が健康被害(群馬県)〜林野庁、事務連絡で安全確保の徹底を要請#04-06

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 朝日新聞や上毛新聞の報道によりますと、群馬県では、農薬危害防止運動の始まる前の5月17日から6月23日まで19市町村47個所で、松枯れ対策の薬剤マツグリーン2(活性成分:アセタミプリド)の地上散布が計画されていましたが、散布が実施された後、前橋市や高崎市の市民から、胸の痛み、不整脈、頭痛などで病院を受診する人が多くでました。
 このため、前橋市の「環境病患者会」が散布中止を求める要望書を県に提出しました。県や市は、これまで散布後に住民から健康被害の訴えがあったことや、「住宅地では極力散布以外の方法を」との農水省の指示を受けた措置で、住宅地での散布は中止、今後については、検討会を設置して決めるということです。
 また、一連の農薬散布で、周辺住民に散布の告知をせずに実施していたケースがあったことが判明しました。当グループが林野庁に問いあわせた後、6月4日、林野庁は事務連絡「松くい虫防除の適切な事業実施について」を出しました。従来、林野庁は「公園は管轄ではない」としてきましたが、今回、森林でない場所での松枯れ対策の地上散布に関しても、「安全確保の徹底を図ること」と注意を喚起したことは、若干の前進と言えます。
 事務連絡は、森林病害虫等防除事業担当課長宛に、林野庁森林保全課森林保護対策室から下記のような内容で出されています。
『−前書部分略−  先日、薬剤の地上散布による松くい虫の防除において、事業実施者が防除実施地域周辺の関係者に通知せず、薬剤の地上散布をしていた等、適切でない実施事例があったところです。防除事業の実施にあたっては、安全確保の徹底を図るとともに、その適切な実施に努めるようよろしくお願いします。
 また、このことについて関連部局、市町村、関係機関等に再度周知徹底が図られますようよろしくお願いします。』となっています。
 なお、散布中止を求める経過の詳しい内容は、次号以降に掲載する予定です。

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作成:2004-7-23