街の農薬汚染にもどる
t16702#まだまだ続くモグラたたき#05-07

★DDVPを散布する東山動物園
 本誌165号で、名古屋市の東山動物園での農薬撒布に関して質問状を送ったことを報告しました。5月24日に名古屋市東山総合公園事務局企画建設課長から回答が届きました。
 それによると、今年度は5月11日、5月30日、7月11日、8月1日、8月8日、8月29日、9月5日、9月20日と計8回も予定されています。
 散布農薬はヤエザクラのイラガに対してはスミチオンを散布し、サクラ、マツ、ツバキ類、サンゴジュ、ドングリ系等の樹木に関してはDDVPをアメリカシロヒトリ、マツケムシ、イラガ、アブラムシ、クヌギカレハ、チャドクガ等に散布するとしています。
 どちらも有機リン系殺虫剤で、特にDDVPは劇物に指定されています。子どもが多数入場する動物園で散布するような農薬ではありません。
 また、DDVPはアメリカシロヒトリに適用があるものの、他の対象としている虫には適用がありません。使用するべきではありません。
 スミチオンもヤマザクラのイラガへの適用がありませんからこれも使用してはならないはずです。
 散布は園の職員が実施しているとのことで、入場者への周知は、散布後一週間程度入場門に掲示するとのことです(これはつい最近始めたもの)。散布時間は閉園後ということですが、翌日は平常通り営業しているようです。
 これで、通知を守っているとは思えませんので5月30日に上記内容を踏まえて再質問しました。6月9日にきた回答は「当園は70年の歴史がございまして、樹木は高さ・枝張りともに立派なものが多数あり、効率的な維持管理のために農薬の使用は必要であると考えております」というものでした。農薬散布を減らすつもりはないということです。
 夏休みに東山動物園に子どもを連れて行こうと思っている方は十分ご注意下さい。

★早稲田大学でも

 事務所の近くに早稲田大学のグラウンドがありますが、その周辺の樹木に農薬散布をしているという情報が入りましたので、早稲田大学に問い合わせてみました。西東京市以外のキャンパスでも農薬散布をしているということでした。農水省の通知については何も知らないとのことでしたので、通知をつけて質問を出しました。
 7月16日に回答が郵送されてきました。5月29日に農薬散布をしたということです。散布農薬はツバキのチャドクガ、マツのマツモギリカイガラムシなどにスミチオン乳剤、サンゴジュハムシにディプテレックス乳剤、モッコクハマキにマラソン乳剤などがあげられていました。
 周知はされていませんでした。今後、周知は「フェンス、塀などに掲示することにより、事前に周知したいと思います」ということですが、それでは不十分です。また、私立学校には通知は届いていないことがわかりました。
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作成:2005-12-25