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t21408#よく飛ぶ殺虫剤は、より危険〜スプレー型による火災事故#09-06
【関連記事】記事t19806a、記事t20407
【参考サイト】製品評価技術基盤機構:エアゾール製品試買品テスト
原子力保安・安全院:スプレー式殺虫剤に係る申告について
★熊本市のパスタ店で爆発事故
5月22日、熊本市のファミリーレス「ジョリーパスタ」で、店の駐車場にあるマンホールのフタが吹き飛ぶという爆発事故が起こりました。警察の調べで、同店の店長が調理場の排水溝付近に、スプレー式殺虫剤2〜3本も噴射し、そのガスが排水溝に充満、火気で引火爆発したことがわかりました(出典:5月23日付西日本新聞)。
幸い従業員やお客に被害はありませんでしたが、営業中の厨房で殺虫剤を大量に使用したことは大きな問題です。
早速、ジョリーパスタの親会社サンデーサンにホームページから問合せを送りました。翌日、ゼンショーの広報の方から電話がありました。サンデーサンのさらに親会社だそうで、文書回答はできないというので、電話で経緯を尋ねました。
事実関係は、新聞報道と大差はありませんでしたが、親会社では、店舗に対し、殺虫剤を使用禁止している、ありえないことをやってしまった、非常に恥ずかしい、とのことでした。しかし、使用した殺虫剤スプレーは、メーカーに悪いからと商品名をあげてくれませんでした。
熊本市の消防局にも事故について問合せましたが、情報公開制度で請求しろとの答えが返ってきただけでした。
【参考サイト】ゼンショー、サンデーサン、 ジョリーパスタ熊本県内店舗
★メーカーはジェット式の危険性を認識していると
日経bpネット版(4月3日付け)に、大日本除虫菊社の担当者が、ゴキブリ駆除用製品の開発について語るインタビュー記事が掲載されました。
その中で、『エアゾール殺虫剤については、噴射力競争のような状態になっていました。』『噴射力を向上することには弊害もあって、殺虫成分を部屋にたくさんまき散らすことになるし、引火性のあるガスを遠くに吹き出すことで火事を引き起こすようなトラブルも出ていました。』
火災の危険が増大するという認識があるのに、「長持ちキンチョールと、よく飛ぶジェットと、どっち?」とテレビCMで、流しているのですから、何をかいわんやです。
同社は、炭酸ガスを噴射剤とする新製品「ゴキブリがいなくなるスプレー」の販売を始めています。地球温暖化ガスのフロンをやめ、LPGにしたものの、また、地球温暖化ガスの炭酸ガスに戻ったわけです。
【参考サイト】大日本除虫菊のテレビCM
★噴射剤LPGの使用は止めよ
私たちは、いままでに、殺虫剤スプレーに使用される可燃性噴射剤の危険性を、何度も指摘し、ジェット式をやめるよう経済産業省にも申し入れましたが、依然として、LPGやDMEが使われています。新聞報道をみると、2月22日は、東京都北区で、殺虫剤スプレーを捨てるため、缶に穴を開けたところ爆音がでて、消防車がかけつけるという騒ぎもおきています。
4月1日には、鳥取市で、軽自動車が爆発炎上し、運転者が火傷を負いましたが、車内にあった殺虫剤スプレー缶が原因ではないかとみられています。
4月13日は、名古屋市で、殺虫剤スプレー缶によると思われ火災がおこりました。
スプレー剤でLPGのような可燃性噴射剤の使用は即刻やめるべきです。
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作成:2009-09-27