街の農薬汚染にもどる

t21606#行政の情報隠蔽主義を衝く〜殺虫剤異臭事件の経緯明かさず#09-08
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 7月1日に、東京都品川区、7月12日には、横浜市南区の雑居ビルで殺虫剤によると思われる異臭事件が発生したとの新聞報道がありました。これらの事件の経緯や原因を確認するため、以下の問合せをしました。

1、異臭事件の発生日時、発生場所、経緯を教えてください。
  異臭事件の原因は何でしたか。被害状況はどのようなものでしたか。
2、原因は、殺虫剤とのことですが、当該殺虫剤は、なにで、なにを目的に
どの程度の量使用されましたか。商品の種類と名称も教えてください。
3、このような異臭事件の再発防止のため、どのような対策をおとりになりますか。

【品川区からの回答(07/06、品川区保健所生活衛生課)】
ご質問1および2について回答いたします。
 当該飲食店については、新聞報道にあるように荏原警察署で対応しているようです。当保健所に対しては、当該飲食店からの相談や関係者からの苦情等の届出がないため、現在のところ対応しておらず、詳細については不明です。
(新聞報道:ビル1階の居酒屋の客8人がのどの痛みを訴えた)
ご質問3について回答いたします。犯罪性のある異臭事件については、警察署の捜査にゆだねます。
 異臭の原因が、殺虫剤の誤った使用方法等の事故によるものであれば、飲食店に対して適正な使用方法を指導します。

【横浜市からの回答(07/28、横浜市安全管理局警防部警防課長)】
1 該当事案の発生日時 平成21年7月12日(日)12時10分ころ
2 発生場所 横浜市南区通町二丁目39番12号 ライオンズマンション通町1階店舗
3 経緯及び原因  害虫駆除用燻煙剤を使用したため、煙が店舗外へ漏洩したもの
(新聞報道:1階の不動産会社で使用したところ、同階の鮮魚店で眼やのどの痛みを訴える被害がでた)
4 被害状況 負傷者 男性3名、女性1名
5 その他上記以外については、以下の理由からお答えできません。
 (1) プライバシーに関することであるため
 (2) 災害で知り得た情報については守秘義務が発生するため
         
★事件再発防止には、行政の情報開示を
同類の異臭事件の再発を防止するためにも、情報を公開し、行政による指導や注意喚起が必要です。
 品川区についていえば、担当部署に事件発生情報が入らなくとも、警察や消防から、積極的に情報を得て、対策を行うのが行政の役目です。それなのに、保健所に情報がはいらなかったから、わからないというのは、怠慢すぎます。
 また、横浜市は、プライバシーをたてに、情報開示を拒否しています。何も、個人名を明かせといってはいません。どのような状況で、どのような殺虫剤をどのように使用したかを聞いているのに、対策すらも示してこないのは問題です。
 雑居ビルや地下街での、くん蒸剤の使用で異臭事件が起こりやすいことは、いままでの事例でも明らかです。他の店や居住者らに何の連絡もなく、使用することは、犯罪に等しいことを肝に銘ずるよう、ラベルに注意書きが必要と思います。
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作成:2010-01-31