農薬空中散布・松枯れにもどる

t22106#長野県松枯れ有人ヘリ空散実施市町村から回答〜昨年と同面積実施予定#10-01
【関連記事】記事t2140609年松枯れ等空中散布予定記事t22005当グループの要望

 昨年暮れ、09年に長野県で松枯れの有人ヘリ散布をした9市町村に来年度の予定や、散布時の注意事項など質問しました。全ての市町村から回答がきましたので報告します。

★2010年度も実施面積は変化なし
 飯島町=昨年と同面積  3地域  39ha スミパインMC
 飯田市=昨年と同面積  天竜峡 ガンノズルでピンポイント120本 スミパイン乳剤 一回
 生坂村=昨年と同面積  5箇所  26ha スミパインMC
 大町市=昨年と同面積      7ha
  麻績村=昨年と同面積  1箇所   4ha スミパインMC
 駒ヶ根市=昨年と同面積 1箇所  50ha スミパインMC
 筑北村=昨年と同面積  3箇所  16ha スミパインMC(5倍希釈)
 千曲市=協議中(09年度は125ha)
 豊丘村=昨年と同面積  3地区  70ha スミパインMC
 一番面積の多い千曲市はまだ決定してないとのことですが、隣の上田市で子どもたちの健康被害がでている(記事t21002)ことを考えれば中止すべきと思います。使用農薬はスミパインMCがほとんどですが、単木処理の飯田市だけはスミパイン乳剤を使用しています。

★風速、風向、散布時間帯、周知方法など
 風速は、すべての市町村から林野庁の指針の5m/秒以下と回答がありました。
 風向については、規制がなし、今後は未定又は検討するなどでした。住宅や学校、通勤・通学路方向に風が吹いている場合は、絶対にやめるべきです。
散布時間帯については、通勤通学時間までに終了(飯島町、駒ヶ根市、千曲市、豊丘村)、7時までに終了(飯田市、大町市)。出来るだけ早朝に実施するよう配慮(生坂村、麻績村、筑北村)との回答でした。
 緩衝地帯もほとんどが200m(風速1m/秒でも3分20秒後に到達する距離)を目処とありましたが、大町市は部分的に130mになるところがあるとのことでした。周知については、CATV、回覧板、看板、戸別配布チラシなどですが、中には、チラシは配布していないところもありました。
 事故発生時の連絡体制は、大方が放送などで連絡できる体制を取っているとのことでした。万一に備えて医療機関を指定しているかとの問いに、すべて「指定している」と回答してきました。

★健康被害が発生した場合
 健康被害の訴えがあった場合、どう対応するか、また、因果関係は誰が判断するかとの質問に対しての回答は以下の通りです。
  飯島町=まず訴えた方の安全確保を優先したうえで、原因の究明を行い、
  その結果に基づき対応すべき。因果関係を判断しなければならない事例
  は発生していない。
 飯田市=訴えた方の安全確保を優先し、医療機関を受診していただき、最
  終的には医師の判断に委ねる。
 生坂村=まず訴えた方の安全確保を優先したうえで、原因の究明を行い、
  その結果に基づき対応したい。また、出雲市の事例を見ると因果関係の
  究明は難しいと推測されるが、その判断については医師を中心とした専
  門家の意見を聞くべきと考える。
 大町市=まずその被害者の安全確保を優先したうえで、原因の究明を専門
  家に依頼し、その結果に基づき対応すべき。
  麻績村=訴えた方の安全確保を優先したうえで、原因を究明し、その結果
  に基づき対応すべき。因果関係の究明は大変困難なものと推測されるが、
  判断については専門家が行うべきと考える。
 駒ヶ根市=その方の安全確保を優先したうえで、原因の究明を行い、その
  結果に基づき対応すべき。実施を開始してから現在までそのような事例
  は発生していない。
 筑北村=まず、訴えた方の安全確保を優先することが第一と考える。原因・
  事実・因果関係の究明は医師や専門家と対応するものと考える。
 千曲市=被害を訴えた方の安全確保を優先する。散布日前後に安全確認調
  査を実施するが、因果関係については専門家が判断すべきと考える。
 豊丘村=原因の究明を行い、その結果に基づき対応しなければと考えてい
  る。その判断については、当然医師等の専門家でなければ判断できない
  と考えている。
 ご覧の通り「訴えた方の安全を確保する」というのが共通しておりますが、どのように安全を確保するのでしょうか。直ちに空散を中止するのが一番肝心だと思うのですが。
 原因究明は専門家の判断をあげていますが、誰が専門家なのか、専門会の意見が違ったらどうするのか、疑問だらけです。第一、どの市町村も住民の健康アンケート調査は予定されていませんし、空中散布中や直後の大気調査も行われません。これでは、健康被害が発生しても、因果関係の調べようがありません。

★林野庁や県からの空散以外の方法の指導
  飯島町=回答なし
 飯田市=地上散布の実施、伐倒駆除の実施、樹幹注入の実施等
 生坂村=伐倒くん蒸処理、樹種転換、樹幹注入等総合的に行うよう指導されている
 大町市=特別防除に代わる有効な手段についての指導等はない
  麻績村=伐倒くん蒸、樹種転換、樹幹注入等総合的な指導を受けている
 駒ヶ根市=空中散布以外に伐倒駆除、樹幹注入剤の購入補助を実施している
 筑北村=アカマツの枯損木伐倒処理の完全実施、アカマツの残材の適正処理、
  枯損木パトロール等多岐にわたって指導を受け、それに基づいて実施している。
 千曲市=県を通じ、伐倒駆除、樹幹注入、生物防除、樹種転換等の事例や情報
  提供を受けている
 豊丘村=伐倒くん蒸等による被害木の処理、樹種転換事業による予防対策、
  病気に強い松林への環境整備、森林整備による松林健全化等
★長野県の言い分
 このような状況なので長野県にどういう指導をしているか聞いてみました。09年度の9市町村への空散の補助金は1381万2600円。市町村から要望があればそのまま国に要望するとのことで、来年度は千曲市(1月20日現在、実施について協議中)も含めてすべての市町村から要望があるので、そのまま国に伝えるとのことでした。

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作成:2010-04-28