街の農薬汚染にもどる

t26001#環境省、公園マニュアルの「優良事例」公表〜これでは「農薬の使い方」事例集だ#13-04
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【参考サイト】環境省:公園・街路樹等病害虫・雑草管理マニュアル優良事例集本文
            公園・街路樹等病害虫・雑草管理マニュアル本文
            平成24年度公園マニュアル優良事例調査業務の入札公告競争入札結果(31行目に鞄吉とある)
        鞄吉:Top Page

   4月26日発出「新・住宅地通知」パブコメ結果

 4月11日、環境省農薬環境管理室は「公園・街路樹等病害虫・雑草管理マニュアル優良事例集」をホームページで発表しました。
 この事業は環境省が自らやったのではなく、委託事業です。2012年9月21日に(株)日吉(滋賀県近江八幡市にある環境ビジネスの会社)と236万8052円で契約しています。
 優良事例の紹介自体は、私たちがかねて要望していたものですが、公表された内容はあまりにもお粗末で、期待はずれもいいところです。
 環境省には、農薬使用による周辺住民の健康被害を減らすという認識はなく、農薬は「注意を払い適切に使用することが特に重要です」と、「はじめに」で述べています。適切に使用すればいいというわけです。
 農薬使用を減らすためのマニュアルの最も優良な事例は、一切、農薬を使用しない無農薬管理です。私たちはこの調査に協力して50以上の無農薬管理施設の情報提供をしましたが、それらはほとんど無視されました。

★優良の基準は何か
 一方、環境省は事前に都道府県にも優良事例の募集をしています。その内容は、@公園マニュアルの周知・活用の事例、Aマニュアルに基づいた適切な防除の事例となっています。農薬をどう減らしたかという設問はありません。どのくらいの事例が集まったのか、優良事例をどういう基準で選んだのか、一切、わかりません。これらを請け負う業者が「精査し」、聞き取りや現地調査も行うとあるだけです。つまり、すべて業者に任せたということでしょう。

★これが優良だと?
 内容を「精査」すると、全部で31の事例が挙がっていますが、どこが優良だと思う事例も多いのです。たとえば、埼玉県都市整備部公園スタジアム課では、独自マニュアルを作成し、作業時に使用薬剤、希釈倍率などを薬剤防除記録に記入して、保管しているとありますが、当たり前のことです。
 また、大阪府はオリジナルパンフレットを作成したとのことですが、他の県でももっときちんとしたパンフレットを作成しています。こういうことが優良だと言いたいのなら、せめてすべてのパンフを集めて、一番優れたものを発行したところを紹介すべきです。
 特にひどいのは、東京都の農林水産部を紹介していることです。ここでは「農薬危害防止運動の実施」が麗々しくあげられていますが、農薬危害防止運動は毎年、農水、環境、厚労省が通知を出して都道府県に実施するよう求めているもので、やらなければならないことです。
 事例集はようやく最後に「物理的防除」の例として、無農薬管理を5例あげています。しかし、剪定、早期発見、手取り駆除などと書いてあるだけで、農薬を使用しないということはなるべく目立たないように書かれており、いっそ、わらいたくなります。

★環境省に聞きたい
 そこで環境省に聞きたい。 @31の事例を選んだ根拠は何か。A(株)日吉は、直接現地へ調査に行ったのか。どこどこへ行ったか教えてほしい。B(株)日吉から上がってきた報告を環境省は精査したのか。そのまま通したのか。 Cこの程度の内容なら、外注に出さなくても環境省内でできたのではないか。D環境省はマニュアルの優良事例として無農薬管理は認めないのか。認めないとすればその根拠は何か。

 農作物の生産とは関係ない公園・街路樹等の農薬使用は、そもそも禁止すべきものです。そのために、無農薬管理がどういう方法で行われているかをこそ、紹介することが、環境省の役割でしょうに。

どこが優良なのかわからない情報提供者は怒っている。
 以下に、無農薬管理施設を調査し、環境省へ情報提供した人たちからの、この「優良事例集」をみた感想を紹介します。
 −省略−

  環境省への公園マニュアルの優良事例集に関する質問


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作成:2013-04-27