農薬空中散布・松枯れにもどる

t26204#あくまで松枯れ農薬空中散布をつづける長野県#13-06

【関連記事】記事t26103記事t26203
      2013年度 松枯れ対策等の農薬空中散布予定
      坂城町、千曲市への質問と回答
【参考サイト】アクト ビヨンド トラストのHPにあるプロジェクトの頁
       012年度助成「ネオニコチノイド系農薬に関する企画」公募助成の2012年度レポート
        竹ノ内敏一さん:ネオニコチノイド農薬空中散布におけるヒトの健康被害に関する調査最終報告書

 長野県での松枯れ農薬空散は、6月半ば以後、各地で実施されていますが、昨年、全国に先駆けて実施されたエコワン3フロアブル(チアクロプリド)の7.5倍希釈空中散布(他所では20倍希釈であった)についての状況を中心に紹介します。

★エコワンの主成分は水と
【参考サイト】千曲市林業振興協議会:Top Page第10回議事録(4/17)
       長野県林業薬剤防除協会:Top Page

 千曲市には、林業振興協議会が設置され、林業関係者や一般公募メンバーが参加して、松枯れ対策についての協議が行われています。4月17日開催の第10回の協議会では、健康被害を訴える委員に対し、長野県林業薬剤防除協会(農薬メーカーら10社が会員で、長野県森林組合連合会内に事務局がある)から、エコワン3のメーカー井筒屋化学産業2人、長野県森林組合連合会1人が参加し、薬剤の安全性を説明しましたが、その中で、『(薬剤の)主成分は水です。有効成分としてチアクロプリドが3%入っているのですが、製剤の有効性からこういった成分内容となっています。』との発言がありました。このような意識で、農薬を撒かれてはたまりません。
 記事t26103で、チアクロプリドが1km先の市街地で、検出されたため、私たちは、両市町が実施している健康被害申立書の提出のかわりに、行政がきちんとした健康調査を実施すべきだとしましたが、検出されたチアクロプリドの濃度は低くいこと、昨年、被害申出がないことを盾に、調査はしないとの回答でした。

★散布後の降雨は、最善の状況?
【参考サイト】坂城町:空中散布に関する申出書
 一方、昨年の6月の空中散布後に雨が降ったことに対して、千曲市は『薬剤メーカーに確認し、散布後約1時間で乾いて展着するため防除効果があるとのことでしたので、降雨予想時間を考慮し実施しました。』としており、坂城町は町長が議会で、以下のような発言をしています。
『雨のため1日ずれて、6月18日が19日になりました。4時半ごろから始めて5時
前には散布が終わりました。それで2時間、3時間近いでしょうか、それで松の新芽に
薬が定着した。その後、雨がかなり降りました。ということもありましてですね、ある
意味では最善の状況になったかなというような気もしております』
 この「最善の状況」の意味を町に問うても、返事がありません。当時は、降雨だけでなく、台風による強い風が予想されており、このような時に、農薬の空中散布をするなど非常識きわまりないやり方です。
 もし、エコワン3の高濃度空散をつづけるなら、大気調査は検出感度を上げ、測定個所を増やすべきですし、吸入する人の体内汚染、土壌は地表〜10cmだけでなく、被覆物や5cm以上の表土も代謝物を含めて測定すべきでしょう。

★空散廃止連絡協の要望
【参考サイト】千曲市1同2坂城町1同2松本市

 両市町とも、昨年と同様なエコワン3フロアブルの空中散布を6月18、19日に実施予定でしたが、降雨のため、2日順延されました。前頁の村山さんのお便りにある『長野県空中散布廃止連絡協議会』は、6月12日、長野県に「松枯れ防除の空中散布(有人・無人)廃止に関する申し入れ書」を提出し、本年の空中散布をやめることなどを求めました。しかし、県は、防除実施基準通りに行えば問題ないとの主張をかえていません。
 さらに、今年から新たに、松本市と安曇野市では、マツグリーン2(アセタミプリド)が、20日に無人ヘリ空散されました。

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作成:2013-06-27