空中散布・松枯れ<にもどる
t27303#2014年度の有人ヘリコプターによる農薬空中散布計画〜水田は約3.8万ha、松枯れは約1.7万ha#14-05
【関連記事】記事t26203(2013年)、記事t27203、記事t27302、記事t27404
【農薬空中散布情報】2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
【参考サイト】農水省:平成26年度 農林水産航空事業 実施計画について
全国、都道府県別実施計画
農林水産航空事業の実施状況について(2013年実績:全体、有人ヘリ、無人ヘリ)
農水省消費・安全局植物防疫課防除班が今年の空散実施計画を公表しました。資料によると、有人ヘリコプターによる、分野別の散布延べ面積は表1のようです。農薬散布については、水稲と松枯れ用がそれぞれ、約700ha、約500haの減少ですが、トータルでは、農業用は昨年より増加、林業用は減少となっています。その他には、播種や施肥が含まれていますが、その比率は少ないです。沖縄県で実施されている農業用のミバエ対策としての不妊虫散布やミカンコミバエ対策のダイアジノン・メチルオイゲノールの誘殺板の散布は約9200ha増えましたが、北海道での林業用野ねずみ駆除のリン化亜鉛1%粒剤の散布は約2600ha減りました。
空中散布用の有人ヘリコプターの機体数は、減少がつづいており、09年48機、10年42機、11年36機、12年28機となっています。
表1 2014年分野別空中散布計画 −省略−
★県別農薬散布面積は茨城県がトップ
表2には、水稲用と松枯れ用の農薬散布について県別の防除予定面積を示しました。ただし、この統計には、無人ヘリ空中散布は含まれていません。
水稲防除は昨年より684ha減の3万8284haで、表2にある8県で、7月下旬から8月末にかけて、実施されます。県別では、茨城9911haをトップに、秋田7225ha、鹿児島5937ha、山形5760haと続きます。
松枯れ防除は26県で実施され、昨年より、516ha減の1万6651haで、散布時期は、マツノマダラカミキリ成虫が飛びでる5月中ごろから7月中ごろが主です。
長野県と三重県のように前年より100ha以上増えているところもありますが、トータルが減少しているのは、兵庫県が682ha減り、前年の約70%となったことが反映されているからです。
県別散布面積で一番多いのは、前年同様鳥取県で2589ha、そのほか1000haを超えるのは、岡山県、静岡県、兵庫県、宮崎県です。
県別以外に国有林での散布が2428haあり、昨年より106ha増えています。
本稿に挙げた統計はいずれも、5月初めまでの予定計画で、今後、変更されることもあります。散布地域の詳細や散布農薬情報がはいれば、次号以降で報告します(記事t27404参照)。
表2 道県別、14年度有人ヘリ空散実施計画防除面積(単位:ha)
県名 水稲 前年増減 松枯れ 前年増減 県名 水稲 前年増減 松枯れ 前年増減
北海道 900 0 三重 454 140
青森 4130 -330 兵庫 1668 -682
岩手 28 0 和歌山 116 0
宮城 386 0 鳥取 2589 - 48
秋田 7225 185 120 0 島根 69 0
山形 5760 108 岡山 1376 - 6
福島 446 3 香川 88 0
茨城 9911 58 116 0 愛媛 158 - 25
栃木 63 25 福岡 150 17
千葉 4221 -214 佐賀 24 0
長野 380 120 長崎 400 0
静岡 1320 -26 熊本 158 0
新潟 840 -9 宮崎 200 - 10 1038 0
石川 588 -114 鹿児島 5937 -481 915 - 17
福井 573 0 国有林 2428 106
愛知 160 0 合計 38284 -684 16651 -516
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作成:2014-07-26