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t27609#国民生活センターがワンプッシュ式蚊取り使用で注意喚起〜噴出時の暴露によるが被害が多い#14-08
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      記事t27201(家庭用品吸入事故)
【参考サイト】国民生活センター:Top Page
          置き型のワンプッシュ式蚊取りの使い方に注意報告書本文
       厚労省:「平成24年度家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告」報告本文

8月7日に、国民生活センターは、置き型のワンプッシュ式蚊取りの使い方に注意を促す報告書を公表しました。
 ワンプッシュ式というのは、いままでの熱や風力で殺虫成分を徐々に空気中に放散するのではなく、卓上等に置いた殺虫器具の押しボタンを1回押すと一定量の薬剤が噴射され、4.5〜8畳で、約12時間にわたり空気中に漂い蚊を駆除するタイプのものです。
 商品としては、
  アース製薬:@おすだけノーマットクリアタイプ製品詳細) A おすだけノーマット製品詳細)
  フマキラー :Bおすだけベープクリスタ、Cおすだけベープ
  大日本除虫菊:D 蚊がいなくなるスプレー詳細
などがあり、これらの成分はピレスロイド系のトランスフルトリン、噴出剤LPG と溶剤ミリスチン酸イソプロピルなどです。
 国民生活センターは、このタイプの蚊取りで、噴射の際に,顔にかかるなどで、皮膚が赤くなったり、やけどのような痛みがでるなどの健康被害の訴えが近年、増えているとして、消費者に注意を呼び掛け、メーカーに改善を求めました。

★12年度は73件の事例
 厚労省の2012年度家庭用品等による吸入事故例では、ワンプッシュ式蚊取り等の被害報告が2010年度26件、11年度52件、12年度73件と増加していました(記事t27201参照)。子どものいたずらによるものが52件(71.2%)と多く、そのうち42件に症状が出現したとのことです。
 製品にはイラストの注意があるものの、成分が斜め上方1m四方に噴出するという構造上の欠陥があるため、国民生活センターは、日本家庭用殺虫剤工業会へ、誤噴射防止ロックの改良、より安全な装置の開発や更なる啓発を要望しました。

★観賞魚用の水槽をおかないで
 火気厳禁のほか、製品の使用上の注意には、皮膚、飲食物、食器、観賞魚、小鳥などのペット類、子供のおもちゃ、観賞植物、飼料にかからないように、とあり、さらに、赤字で『特に観賞魚等、水槽のある部屋では使用しない。』との記載があります。 直接かかかるのは、良くないことは分かりますが、水槽のある部屋では使用しないとなっているのは、ピレスロイド系の殺虫剤成分の魚毒性が強いことの証です。1回の噴射で12時間も室内空気を汚染している成分が、水に溶け込み魚に危険なのです。

★ 一回噴射で12時間効果持続の魔術
 そもそも、一回の散布で、12時間も、蚊に効くというのは、噴射で空気中に放出された殺虫成分が、室内空気中を浮遊したり、壁や床等に付着・蒸散していることを意味します。メーカーは、細かい粒子の殺虫成分が空気中に長く漂うよう工夫したと、自慢気に宣伝していますが、この魔術では、細かい粒子ほど肺の奥に吸い込まれやすいことが忘れられています。室内で使っていて、人は影響を受けないものでしょうか。

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作成:2014-08-31