街の農薬汚染にもどる

t27906#<投稿>農業団体からの抗議文と問責決議について〜農薬問題での議会発言で 杉山元則(各務原市市議)#14-11

【関連記事】記事t27807
【参考サイト】各務原市市議会のページにある議会中継システム
           ・9月17日定例会での杉山議員の質疑
           ・9月30日定例会での問責決議審議:提案(岡部)質問(三丸議員)質問(波多野議員)
       杉山元則議員のHP:FaceBookの9/17、9/23、9/24、9/29、11/17、11/18(杉山さんの議会報告その2)、11/25の投稿
      参議院農林水産委員会:山田太郎議員の質疑動画(11/18)と議事録(livedoorニュース)、

 前号の速報でお知らせしたように、岐阜県各務原市市議会での議員発言に対する問責決議について、当該議員から、いただいた投稿文を掲載します。

 **** 杉山元則議員からの投稿 ****
   9月17日に各務原市議会において「農薬による環境悪化について」と題して一般質問をしましたところ、22日に農業団体から発言内容が問題として私に抗議文がだされました。そして30日には抗議文をだされたことが問題だとして議会で問責決議が提出され、その日の内に可決されました。

◆農業団体からの抗議文
 私宛の、農業関連3団体からの抗議文は、以下のようでした。
  今回の各務原市議会9月定例会において、杉山元則議員から下記の内容の一般質問が
 行われました。このことに関して、農業に関わるものとして看過することができない
 ため、抗議します。
 《主な発言内容》
  @大学教授からの資料に基づき、ミツバチがいなくなったのは農薬が原因。
  A障害児童の増加に、農薬散布が深く関わっている。
  B「農家」と発言し、農薬を使用する農業従事者に対し議会で発言した。
  C発言の文章表現が、農業従事者へ理解ある言葉づかいではなく発言した。
 
 《上記をふまえ、私達の主張》
  D大学教授の学説は、一例と解し、もし、その緊急措置などが必要となる場合は、
   国、製造企業の間で措置がなされるものであり、現在はそのような動きがないも
   のであること。
  E障害児童の増加に対しての、根拠となる資料と因果関係が不十分、不明確なまま
      議会で発言されたことは許されるものではないこと。
   今後の市民からの、農業への偏見を受けるおそれが予想される。
  F「農家」に原因があるとの発言内容と解されるが、ホームセンターなどで一般市
   民が農薬を購入するケースも多く、短絡的な発言は理解できない。
  Gこの趣旨の発言は、本来、議場で語るべき問題でなく、議員活動の中で、執行部
   との打合せや調整などのうえ、広く市民に呼びかけるべきもので、わざ わざ議
   会の場で発言する内容と思われない。
   あえて議会で発言したことは、農家に対し、他の意図が感じられる。
   各務原市議会の品位と、議員の質が疑われる発言である。
  以上により、抗議し、発言の取り消しを求める。
 翌日23日の朝刊に「市議の『農薬でミツバチ減少』発言、農業団体が抗議文」という見出しで記事が掲載され、市民に広く知られることとなりました。
 記事を読まれた方は、農家を怒らせるような不注意な発言をしたと思われた方は多かったでしょうが、知人からは励ましの言葉もたくさんいただきました。
 インターネットのツイッターやフェイスブックで新聞記事のことを発信したら、驚くほど反応があり、「Youtube(動画投稿サイト)拝見しました、本当にひどいですね。もっと多くの方々に見ていただきたいですね。遠くからですが応援しています」とか「ネオニコ系農薬のミツバチに対する深刻な悪影響はもはや常識」といった発信がありました。
 また、国会議員もこの問題に関心を示してくださり、情報交換をして国会で取り上げることも検討するという返事をいただきました。
 こういったことからも、自分の発言は間違いではなかったと確信しました。
 農業団体からの抗議文に反論をすれば、
  @は、大学教授の実験結果を紹介しただけであり、断定はしていない。
  Aは、農薬が人間の脳などに及ぼす影響は無視できなくなっていると言ってます。
  Bは、市街地における農薬使用について発言しており、「農家」とは殆ど言ってい
   ません。
  Cは、どの部分が、農業従事者へ理解ある言葉づかいではないのか分かりません。
  特にGは「この趣旨の発言は議会で発言するべき問題ではない」としていますが、
  農家や農薬の事は議会で質問してはいけないという事になり、農薬によって被害を
  感じている人にとっては理解されることではなく、議員の発言の自由を無視し、議
  会制民主主義を否定する内容です。
 議会で問責決議が提案された後、「発言のどこが問題になるのですか」との質疑に、提案者の答弁を紹介します。
  私どもの聞いておるというかいわゆる記憶の範囲内、そしていろいろ私ども政和ク
  ラブ内でのいろいろな話し合いの中での範囲内では、農薬のいわゆる環境団体の 
  方々がどちらかというと農薬に対してすべて責任があるというような言い方をして
  みえるということから農業者団体の皆さんがその不快感をおぼえられたということ
  でございます。
   その実際にはこれ、農薬もゼロとは言いませんがいろんな条件、環境の変化他の
  その他色んな変化の中でのことですので、それが農薬だけに農薬だけがその原因で
  あるというような、あたかもそういったことをいわれたことが非常に不満であると
  いうようなことだという風に考えております。
   それが全体の中での言い方がそのような印象であったということで、どこが問題
  だということではなく全体的にそういうニュアンスの事を言われたということでご
  ざいます。
 この答弁を聞かれて、問責決議の理由が理解できたでしょうか。これらの質疑を聞かれた方から、各務原市議会に対して疑問の声が多く寄せられました。
 議会では答弁の後、採決が行われて、賛成18、反対4で問責決議が可決されました。  抗議文にしても、問責決議にしても、数による暴挙であり、このようなことが許されると市民にとって不幸で、市民の利益が損なわれることになります。
 今後、市民に訴えながら市民の幸福実現のために、特に子ども達の健康を守るために働く使命を強く感じました。

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作成:2014-11-28