室内汚染・シロアリ防除にもどる
t28302#厚生労働省の蚊対策のパブコメ〜蚊防除の具体策マニュアルの作成を#15-03
【関連記事】記事t28006、記事t28204。記事t28504
反農薬東京グループから厚労省への要望
【参考サイト】厚労省:「蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針(案)」に関する意見募集について、指針案と概要、
パブコメ意見結果と反農薬東京グループのパブコメ意見
4/28の報道発表:デング熱・チクングニア熱等蚊媒介感染症の対応・対策の手引き 地方公共団体向けについて
蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針と手引き
厚労省が策定しようとしている感染症媒介蚊対策指針に反映してもらおうと、要望・質問を提出したのは、新たに設置された「蚊媒介性感染症小委員会」の第一回会議が開催される前の昨年12月15日でした(記事t28006参照)。しかし、回答が届いたのは、同省の「蚊対策基本指針案」に対するパブリックコメント意見募集実施中の3月13日でした。以下がその内容で、文末には、パブコメ募集サイトのURLが参照として挙げられていました。
★結核感染症課からの回答
蚊媒介感染症対策に関するご意見、どうもありがとうございました。
蚊媒介性感染症に関する小委員会において策定された「蚊媒介感染症に関する特定
感染症予防指針(案)」は、蚊媒介感染症に対して国、都道府県、市町村、医療機関、
国民等の関係者が講じるべき方策の基本的な方向性を示したものです。
媒介蚊の駆除等については、指針案の中で、「第三 国内感染のまん延防止対策」
の項で、有効かつ適切な蚊の駆除を、また、「第五 研究開発の推進」の項で、有効
かつ適切な媒介蚊の駆除方法の検討、薬剤によらない新たな媒介蚊の駆除方法の開発
等、研究開発の推進を提唱しています。
平常時の蚊のモニタリング手法や、具体的な駆除方法、薬剤散布時の注意事項等、
個別具体的な内容については、指針とは別に自治体向けの手引きに示すことにしています。
★過剰な消毒、駆除をしないよう求める
私たちの質問には、昨年の東京を中心としたデング熱の感染源に関する質問もありますし、国内への感染症の流入防止対策や蚊の繁殖状況の調査・発生の防止など具体的な方法にも触れていますが、これに対する回答もありません。
上述のように、同省の指針案は、基本的な方向性を示すもので、具体的な事項は、別途、自治体向けの手引きに示す、ことにつきるようです。
しかし、指針は、蚊対策といいながら、蚊の駆除のための「薬剤」とか「散布」とという語句は、「第五 研究開発の推進」の節にしかでてきません。
今後の研究開発だけでなく、現状の問題点をあらい、「薬剤にたよらない方法」を推進することが、先決です。
私たちは、既に提出した要望意見を踏まえた内容の手引き・マニュアルを早急に作成・公表すべきことに加え、下記のような事項を指針に明記するよう求めました。
・1999年4月の厚労省「感染症の予防の総合的な推進を図るための基本的な指針」のな
かの「感染症の予防のための対策と環境衛生対策の連携」にあるように、『駆除に
あたっては、過剰な消毒、駆除とならないよう配慮するものとする。』などを指針
に追加する。
・現在使用されている蚊対策の薬剤について、人や環境への影響を調査する。
・「国際的な連携について」の項では、
感染症の流行国に滞在又は経由して帰国した日本人だけでなく、感染地域から航空
機や船舶で来日する外国人や物品の輸入に伴い、感染源や蚊が国内へ侵入するのを
防止するため、日本の感染症対策等を現地語で解説した文書を作成・配布すべきである。
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作成:2015-05-27