街の農薬汚染にもどる

t29403#青梅市、PPV対策でまた農薬散布を通知、農水のパブコメ回答は不誠実#16-02
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【参考サイト】農水省:植物検疫に関する情報にある
        ウメ輪紋ウイルスの防除についてウメ輪紋ウイルスの関係情報
       青梅市:Top Pageウメ輪紋ウイルス(PPV)情報

 2015年12月19日から28日まで、農水省は、梅輪紋ウイルス(以下、PPV)に関して、植物防疫法に基づく、省令と告示を一部改定する(具体的には、緊急防除地域指定を見直す)として、パブリックコメントを募集し、16年2月5日にその結果を発表、同時に、指定を解除された地域と新たに指定された地域を官報で公示(改定省令改定告示)しました。
  <感染が広範囲で追加する地域>
   愛知県一宮市、犬山市、江南市及び丹羽郡大口町並びに大阪府河内長野市及び
   富田林市の一部地域、愛知県丹羽郡扶桑町の全域
  <PPV根絶が確認され、除外する地域>
   東京都昭島市、八王子市、福生市、西多摩郡奥多摩町、兵庫県伊丹市、宝塚市の一部地域
  注:PPVは、梅などサクラ属の葉に輪紋を発生させる外国からの侵入ウイルスです。
    2009年に青梅市の梅で初めて発見され、2010年、植物防疫法で「緊急防除」に指定さ
    れました。防除は感染木の伐採・抜根、移動禁止、感染媒介昆虫アブラムシの駆除が
    主で、費用は全額国が持つことになっています。(記事t28506など参照)
★パブコメ意見への農水省の回答
 今回のパブコメに意見を出したのは当グループと青梅市民一人だけでした。5件の意見に、農水省の回答がつけられていました。しかし、説明は実に不十分で、ウイルスが根絶された地域での対策内容がどういうものであったかも明確に答えません。
 すなはち、『感染植物等の廃棄等を行った後、3年間連続で感染が確認されなかったことから、PPVの根絶を確認したものと判断しました』とあるだけです。どんな植物を何本廃棄したかわかりません。「〇〇等」とは、どういうことでしょう。
 次に、根絶できない青梅市について、その理由を聞くと、パブコメの回答は『青梅市では、本年度の調査においても感染植物が確認されていることから、PPVの根絶には至ってない状況です』と、全く的外れな回答をしています。
 昨年、同市では、PPV感染木をただちに伐採せず、枝の切除で対応したことについて、農水省は『宿主植物以外から飛来するアブラムシによるPPVの感染拡大についても防止できる』としています。宿主植物以外の植物に繁殖するアブラムシが飛来することによる二次感染については、私たちも懸念して、市がウメを伐採したあとに、菜の花を新たに植栽していることを問題にしたのに、これに対する回答もありませんでした。
 これでは、伐採とアブラムシ駆除でPPVを根絶できるのか、疑わしく思われます。

★青梅市は住宅地での農薬散布をやめよ
【参考サイト】青梅市「広報おうめ2015年2月15日号」:アブラムシ防除消毒のお知らせ

    青梅市は、感染木の伐採だけでなく、科学的根拠が明確でないまま、住宅地のウメなどに対し、昨年4月末と11月初めにPPV感染媒介昆虫とされるアブラムシの農薬散布による駆除を、半強制的に行っています。
 私たちは青梅市民と共に何度も散布しないよう要望してきましたが、今年は、青梅市は3月6日から「梅の里再生まつり〜甦れ!梅香る吉野梅郷〜」なるイベントを計画、その前の2月22日から3月2日まで、ウララDF(有効成分フロニカミド)を散布するとしています。この件に関しては、2月17日に青梅市や農水省、環境省に散布中止の緊急要望を出しました。
 青梅市への2・17要望 PPV対策のアブラムシ駆除農薬散布の中止を求める件農水省、環境省宛


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作成:2016-02-28