■生活習慣病 前立腺がん
 



前立腺がん早期発見

 

 前立腺がんに自覚症状がないのが特徴

前立腺肥大症(内腺)と前立腺がん(外腺)のちがい

 前立腺は膀胱の出口のところで尿道を囲み、クルミに似た形をし、精液成分をつくる働きをしています。構成はミカンに似て中の実の部分を「内腺」と呼び、皮の部分の「外腺」とに分けられています。「内腺」が腫れる病気を「前立腺肥大症」といって60歳頃から起き、早期から排尿障害が見られます。
 一方、「外腺」にできる腫瘍を「前立腺がん」と呼び、前立腺の働きは男性ホルモンによって支配され、前立腺がんもこれと同じ性質をもっており、老化によりホルモンのバランスがくずれるのが原因のひとつに考えらています。

 

  1. 前立腺がんの遅い成長と無症状
    前立腺がんの成長は遅く、細胞ががん化してから成長するまでに35〜40年以上と考えられています。前立腺がんは「外腺」に発生するため、早期は前立腺の中央を通過している尿管を圧迫しないので、「排尿障害」が起きないため発見が遅れます。
  2. 有症状時はすでに進行がんで発見
    前立腺以外の原因で死亡した人の解剖をしてみると、生前には問題とされなかった小さい前立腺がん(潜在がん)が、また前立腺肥大症の手術で(偶然がん)が見つかっています。これら早期は、ほとんど自覚症状がなく、そのため、自覚症状が出て受診したときは進行がんや転移がんの患者全体の70〜80%を占めています。良性の前立腺肥大症の手術を受けた男性の10%以上に前立腺がんが見つかっています。
  3. 徴候と自覚症状
    腫瘍の成長につれ前立腺の尿道圧迫で「排尿障害」が起きます。
    1. 尿道無力化     尿の出る勢いが弱くなります。
    2. 頻尿         尿の回数が増え急激な尿意。
    3. 排尿困難      尿が出にくい、停止も困難。
    4. 残尿感        排尿後も尿が残っているような
                  感じがする。
    5. 痛み、血尿     排尿時に痛みや、尿・精液に
                  血が混じる。

    「排尿障害」は前立腺肥大症と似ています。

 

 


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