日本の健康対策としては、1999年8月「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21計画)」が発表されました。これは21世紀における新しい国民健康づくり運動といえます。

 健康日本21計画の中には九つの領域と70の目標があり、肥満に関してもさまざまな目標が設定されています。

 例えば、20〜60歳台の男性肥満は、現状24・3%から、2010年までに15%以下とすること。驚くべきことに児童・生徒の肥満児は、現状10・7%から、2010年までに7%以下にするなど、生活習慣病を含めさまざまな目標が設定されています。

 実はアメリカでも連邦政府が予防可能な病気として1990年から鮮満の合併症と喫煙の啓蒙活動を実施しました。

 笑い話にならない笑い話になってしまいますが、アメリカでは現在、次のような状況なのです。「成人の過半数が肥満になったアメリカは、どちらが正常でどちらが正常でないか?判断に苦しむ」それほど肥満対策は難しい問題です。 さらに現在の日本人は、アメリカが経験した食生活の変化の過程で、「我々が異なった位置にいるに過ぎない」ということに気づいていません。 この間題を解決しなければ、近い将来、日本にも『身体を縦にしても横にしてもわからない肥満者』 が続々現れても不思議ではなくなるでしょう。

 ここで1つ付け加えておきます。日本人(アジア系)はアメリカ(欧米)と比べて膵臓の能力が劣るため、肥満の早い時期に糖尿病が発症します。 

 こうして考えても、私たちは肥満、肥満症について正しく理解して肥満解消法を身につけなければなりません