軽度の歯周病では歯ブラシを当てると、血が出る程度。歯肉の腫れがあっても痛みがなく、口の中がネバネバしても、なかなか病院へ行こうとは思わないもの。中程度に進行し、歯肉の腫れや膿が増え、歯がグラグラして、あわてて病院の門をたたく人が多いそうです。
軽度なら、歯磨きで十分進行を防ぎ改善していくことができます。とはいえ、軽いうちに一度診てもらい、磨き残しが出ない自分に適した歯磨き法の指導を受けておくこともおすすめです。また、プラークが石灰化して歯にこびりついた歯石は日常の歯磨きだけでは完全に取れません。定期的に検診を受け、スケーラーという器具で除去してもらうことが理想的。多くの場合これだけでも症状が健康な状態に回復します。
中等度以上に進行し、ポケットが深くなると、そこに注射針のようなものを入れて歯周病原菌を洗浄し、ポケット内に抗生物質を入れて治療します。さらに進行すると歯ぐきを切開する手術が必要になります。歯槽骨が完全に溶けた重度の状態では抜歯が一般的ですが、最近は歯槽骨を再生する最新治療法も出てきました。ただし、保険適用外が多いのが現状です。手術が必要な段階まで悪化させないよう、かかりつけの信頼できる歯科医を見つけ、長いつき合いをしていくことも、健康な歯を保つコツといえるでしょう。 |
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