■生活習慣病 ストレッチングを効果的に進めていくために
 

ストレッチングを始めるにあたって


ストレッチングは何種類行ったらよいのか

 本格的にストレッチングをやろうという場合は、身体各部ごとに1〜2種類選んで大体10〜20種類のストレッチングを選んで開始することをお勧めします。そして全体で20〜30分くらいで終了することがいいと思います。しかし、まったくの初心者がいきなりこれだ」けの時間をかけてストレッチングを行うのは厳しすぎると思います。はじめは無理をしないで短時間 (5分からで十分) から開始して徐々に時間を長くしていくことが大切なのです。

ストレッチング中の呼吸

 人は、息を止めていると力みやすく、息を吐いているときは筋肉はリラックスしやすくできています。ストレッチングは、関節と筋肉をリラックスさせて始めて成り立つ運動です。したがって基本的には、ストレッチングを始めたら息を吐いていくのがよいとされています。しかし、20〜30秒間ストレッチングを維持する時は、無理をしないで静かに息を吐いたり吸ったりすることです。

 ストレッチングを理解して正しいストレッチングの基本運動を身に付けるには1〜2ページで解説することは不可能です。もしこの文章を読んでストレッチングをやってみたい人は一冊ストレッチングの本を買って頂いてゆっくり身に付けていくことをお勧めします。決してあせらないでください。ストレッチングが習慣になるまで続けてみてください。 きっと新しい自分を発見できることをお約束いたいます。

運動プランは1週間単位で考えよう

 最近のスポーツ医学では、あまり運動をしていない人たちが、生活習慣病対策の運動を始める際は10分くらいから≠ニいうのが常識になっています。さまざまな報告のなかでも、昨年ハーバード大学が発表した「運動習慣と糖尿病発症リスク」の解析データは、とても興味深いものです。
 肥満の指標であるBMI(ボディ・マスインデックス)が、肥満の診断基準でもある「25」未満の症例をみると、1週間の運動時間が0,5時間未満の糖尿病発症リスク=0.1に対して、0.5〜l.9時間では0.74。つまり一日当たり5〜10数分の運動で、糖尿病になる危険性が26%も減るわけです。だかといって運動時間を1日30分(1週間で3.5時間)に増やしても、リスクは4%しか違ません。運動はやればやるほどいいとか、こまでやらな一ければダメというものではないのです。
 また大事なことは、毎日やるかどうかはなく、1週間トータルの運動量。1週…単位で無理のないプランを考えればよいけです。たとえば(3日×10分以上=週に30分以上)から始めてもOK。「3日坊主ではいけない」ではなく「3日坊主を繰り返す」ことこそ、予防のための運動を継続していくためのコツといえましょう。

生活の中でできるフィットネス

日常的な行動の中には、筋力や柔軟性を鍛える動作がいっぱい含まれています。
いつもの通勤ルートやデスクまわりも、工夫次第で立派なフィットネス環境に早変わりします。
1 通勤時間を利用して
●エスカレーターでストレッチ ●吊革で筋力アップ ●早足でウォーキング

 階段上がりがお勧めですが、たまにはエスカレーターで一息。かかとを片足だけ下ろすようにすると、アキレス腱のストレッチに。こむら返りに予防にもなります。  吊革を持ってつま先で立ち、お尻をギュッと締め、しばらく我慢したら、かかとを下ろします。お尻とふくらはぎの筋力アップに。  たとえは、液までに10人抜きと目標を設定。軽く息が弾むくらいになれば、効果的な有酸素運動につながります。

 

2 デスク周りでアイソメトリック

●二の腕と上腕を鍛える

●下腹部の腹筋を鍛える


※アイソメトリック(筋肉に力を入れる)運動は血圧の高い人は要注意。
息をこらえて行うと血圧を上昇させるので、力を入れる時は呼吸を止めないようにしましょう。

 机に手の平をのせ、肘を脇につけたまま机を押します。7秒間×数回。続けて下から机を押し上げるように力を入れます。7秒間×数回。    椅子に手をついて、膝を持ち上げるようにします。
 7秒間×数回。

 

3 室内で手軽にチェアウォーキング

●固めの椅子に腰をかけ、つま先はつけたまま、左右のかかとを交互にトントンと足踏みをします。1〜2分続けるとだんだんからだが温まってきます。テレビを見ながらの5〜10分でも、十分運動になります。

 


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