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安中散 あんちゅうさん 

 

安 中 散 

あんちゅうさん

 

<中医処方解説>

桂皮5.0、延胡策4.0、牡蛎4.0、茴香2.0、縮砂1.5、甘草1.5、良姜0.7

 

散寒利気・降気止痛の延胡策・良姜・茴香・桂皮で寒凝を除き止嘔、
牡蛎で制酸、甘草で諸薬を調和します。

 

効能     温中散寒・止痛・止嘔・制酸

適応症    胃寒の腹痛:冷えや寒冷の飲食物などで発生する、腹痛
        (とくに上腹部痛)・腹部膨満・悪心・嘔吐・呑酸などの症状。
        脇痛・月経痛・下腹部痛などをともなうこともある。
        舌質はやや淡紅・舌苔は薄白・脈はやや遅。

臨床応用  急性胃炎・慢性胃炎・胃十二指腸潰瘍・慢性膵炎その他で、
        胃寒による上腹部痛のみられるもの。

 

安中散は、ストレスからくる神経過敏や神経系のみだれによる胃部の
痛みや、脳酷使や疲れによる胃腸疾患などの胃腸薬です。主剤は芳香性
健胃剤で消化管を温めて血行を良くし、自律神経の乱れ、胃酸の分泌を
調整し、鎮痛・鎮静作用があります。
従って
安中散は神経性胃炎・胃痛に本方が使われます。
やせ型で腹部の筋肉が弛緩する傾向にあり、胃痛または腹痛があって、
ときに胸やけ、げっぷ、食欲不振、吐き気などを伴う次の諸症:神経性胃炎・
慢性胃炎・胃アトニー。

安中散