《十全大補湯》
<中医処方解説>
黄耆5.0、桂皮3.0、熟地黄3.0、芍薬3.0、川きゅう3.0、白朮3.0、
当帰3.0、人参3.0、茯苓3.0、甘草1.5
|
補気の基本方の四君子湯である人参・白朮・茯苓・甘草と補血の基本方と
補血の四物湯を組合せた処方で気血を補います。
益気固表の黄耆を加えて補気生血を強め、温通の桂皮と和胃健脾の人参を
加えて陽気を振奮することにより、他薬の効能を補佐します。
|
効能 気血双補・温陽去寒
適応症
気血両虚で、寒け・四肢の冷え・下腹部痛などの虚寒の症候を
ともなうもの。
舌質は淡白で胖大・脈は沈細弱。
臨床応用 貧血症・慢性肝炎・慢性腎炎・その他の慢性疾患・産後・出血の
あと・肉芽形成不全・自律神経失調症などで、気血両虚を呈する
もの。これに準じ、虚寒の症候をともなうもの。
|
この漢方薬は、気血、陰陽、表裏、内外、みな虚したものを大いに補うもので
十全の効ありとの意味にて十全大補湯と名付けられた処方で、肉体的にも
精神的にも衰弱したものに用います。即ち、大病後、産後、手術後の衰弱、
食欲不振、疲労倦怠、体力低下に本方が適用されます。
病後の体力低下、疲労倦怠、食欲不振、ねあせ、手足の冷え。
|
|