《桂枝加苓朮附湯》
<中医処方解説>
桂皮4.5、大棗3.0、芍薬4.5、甘草3.0、生姜1.0、蒼朮5.0、附子1.0、茯苓
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散寒の桂枝・生姜・附子と去湿の蒼朮で、寒湿の邪を除いて痛みを
止めます。酸歛の白芍と甘緩のたいそう・甘草は、緩急止痛・止痙に
働くとともに、酸甘化陰により他薬による傷陰を防止します。
むくみ・筋肉がピクピクひきつるなど水湿が顕著な寒湿痺に適用します。
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効能 散寒去湿・止痙・解表
適応症
寒湿痺:四肢の疼痛・冷え・関節の拘縮・しびれ感などで、
冷えると増悪し暖めると楽になり、軽度の浮腫をともなうことが
多い。舌質は淡紅・舌苔は白滑・脈は沈遅。
臨床応用 慢性関節炎・腰痛症・頸肩腕症候群・坐骨神経痛・
肩関節周囲炎・変形性関節症・慢性関節リウマチなどで、
寒湿痺を呈するもの。これに準じ、感冒・インフルエンザにも
用いる。 |
この漢方薬は、江戸時代の著名な医学者
吉益東洞が著した「方機」に神経痛や
関節痛の薬方として記載されている「桂枝加朮附湯」の処方に、利水作用のある
茯苓という生薬を加えたものです。
手足がしびれて冷たくあるいわこわばり、時には関節に水がたまったり、腫れて
痛みの激しい症状の場合に使われます。
本方は、神経痛関節痛・神経痛、関節痛に効果があり、特に冷え性の人、
体力のない人の場合に使われます。
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