Back 

Index

二陳湯 にちんとう

二陳湯

にちんとう

 

<中医処方解説>

半夏5.0、茯苓5.0、陳皮4.0、甘草1.0、生姜1.0

 

燥湿化痰・和胃降逆の半夏・陳皮と健脾滲湿の茯苓・炙甘草で、湿痰を除き、
脾胃の運化を高めて内湿の産生を防ぐ。

 

効能       燥湿化痰・理気和中

適応症      脾胃の痰湿:白色で多量の喀痰・咳嗽あるいは口がねばる・
          悪心・嘔吐などの症候で、めまい感・動悸・不眠などを
          ともなうこともある。舌苔は白滑・脈は滑。

臨床応用    気管支炎・胃炎・胃カタルその他の疾患で、痰湿を呈するもの。

 

この漢方薬は、北宋時代の漢方書である「和剤局方」に収載されている
薬方です。
漢方では、正常な水分代謝により保たれている生理的水分を津液と
いいますが、水分の代謝がうまくいかず、全身的、或いは局部的に
非生理的な水分の過剰な状態が生じると種々の障害をおこします。
消化管の水分代謝がうまくいかない時 悪心、嘔吐などが表われます。
二陳湯は、このような時の悪心、嘔吐に効果があります。悪心、嘔吐

二陳湯