生薬名 |
蒲公英(ほこうえい) |
基 原 |
キク科 Compositae 蒲公英 Taraxacum mongolicum
Hand.-Mazz. の根をつけた全草を乾燥したもの |
性 味 |
味は苦・甘、性は寒。(帰経:肝・胃経) |
主成分 |
結晶性苦味質の taraxacin C40H45O5
・ taraxarol C30H50O ・
asparagin など |
薬理作用 |
清熱解毒
抗菌・抗真菌作用、健胃作用、軽度の瀉下作用 |
臨床応用 |
急性乳腺炎・急性虫垂炎に対する重要な薬物である。
- 急性乳腺炎の初期で、局所の発赤・腫脹・硬結があるが膿瘍は形成していないときに用いる。外用には、新鮮品をつきくだいて少量の板糖(中国南部産の板状につくった黒砂糖)を加え、局所に塗布する。
- 急性虫垂炎で、炎症がはげしく循環障害(気滞血オ)をともなうときに適している。中西医結合による非手術的治療でも用いる。
- 急性黄疸型肝炎でトランスアミナーゼ値が高いときに用いる。初歩的な観察ではトランスアミナーゼ値を低下させる。
- 一般的な消炎解毒薬として用いる。上気道炎・扁桃腺炎・軽症の化膿性感染症などに、蒲公英30〜60gを煎じて服用する。姜白酒を1サジ加えて沖服すると効果がはやい。
- 急性結膜炎・眼瞼炎などは、蒲公英の煎液で洗顔する。
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用量 |
15〜30g、大量で60gまで。 |
使用上の注意 |
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