生薬名 |
莪朮(がじゅつ) |
基 原 |
ショウガ科 Zingiberaceae 莪朮 Curcuma zedoaria
Rosc. (ガジュツ)の根茎を乾燥したもの。 |
性 味 |
味は苦・辛、性は温。(帰経:肝・脾経) |
主成分 |
主として cineol C10H18O
・ sesquiterpenol ・ d-camphene
などを含む精油、さらに saponin ・ antherone 配糖体・
flavon 配糖体を含む |
薬理作用 |
行血破オ・攻逐積滞
吸収促進作用・抗腫瘍作用・健胃作用 |
臨床応用 |
破オ行気するので、腹腔内腫瘤に対する常用薬である。
- 月経不順に用いる。気滞血オによる月経痛・無月経で、下腹部に腫瘤をふれるときに適用する。
- 気滞血オによる腹腔内腫瘤・胸腹部痛・脇下腹部痛に使用する。
- 不消化物の胃腸内残留に、健胃作用を利用する。
- ガンに使用する。最近の報告によれば、子宮頸ガンの病巣局部に莪朮注射液10〜30mlを毎日注射すると、3ヶ月前後で効果がある(ただし末期のものには無効である)。
また、水煎液の経口投与を併用してもよい。
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用量 |
3〜9g |
使用上の注意 |
- 莪朮の薬性はあまり激しくはないが、破削の薬物であるので、三稜を配合して使用する時は、等量の人参か党参を配合して用いる。
- 妊婦・月経過多には使用しない。
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