生薬名 |
決明子(けつめいし) |
基 原 |
マメ科 Leguminosae 決明 Cassia tora L.
(エビスグサ)の成熟種子を乾燥したもの |
性 味 |
味は甘・苦・鹹、性は微寒。(帰経:肝・胆経) |
主成分 |
emodin C15H10O5
・ carotin など |
薬理作用 |
清肝明目・去風熱・通便
消炎・瀉下作用、明目作用、降圧作用、水浸液では皮膚真菌を抑制する作用がある |
臨床応用 |
眼科によく用いる。下痢・低血圧などの禁忌症状がなければ、眼球の内部・外部のどちらの炎症にも、治療する方剤に決明子を加えると効果がある。ただし、現在は主に眼球外部の急性炎症に使用している。
- 目の充血・疼痛・羞明・流涙などの風熱の症状(急性結膜炎・流行性角結膜炎など)に用いる。
- 肝陽上亢による高血圧症の頭痛に、決明子15gを用いる。
- 便秘(目の充血・口臭・尿が濃いなどの熱象をともなうときに適している)に用いる。
このほか古人は経験的に、決明子は清熱するとともに補益性もあって(含有するビタミンA類に関係すると考えられる)腎陰を滋補するとしている。それゆえ、腎陰虚による頭痛・視力障害(眼球内部の疾患による)にも用いるが、枸杞子・菊花などを配合する必要がある。
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用量 |
5〜25g。常用量は9〜15g。 |
使用上の注意 |
下痢・低血圧には禁忌である。 |
生薬画像 |
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