| 生薬名 |
香儒（こうじゅ） |
| 基 原 |
シソ科 Labiatae 海州香儒 Elsholtzia haichowensis
Sun の全草を乾燥したもの |
| 性 味 |
味は辛、性は微温。（帰経：肺・胃経） |
| 主成分 |
elsholzione ・ sesquiterpene などを含む精油 |
| 薬理作用 |
発汗解表・去暑化湿・利水消腫
発汗・解熱作用、利尿作用 |
| 臨床応用 |
主として夏期に解表薬として用いる。古人は“夏に香儒を用いるは、冬に麻黄を用いるがごとし”といっている。
- 夏期に、寒冷の環境に居たり、生冷物や不潔な食物などを飲食して、悪寒・発熱・無汗・腹痛・嘔吐・下痢などの寒湿の症状が生じたとき（胃腸型感冒あるいは急性胃腸炎など）に使用する。これを“陰暑’という。香儒は去暑化湿するが、温で辛散の性質があるので、発汗・口渇・高熱などの熱象を呈する“陽暑”の症候には使用しない。
- 利尿消腫作用があるので、脚気・腎炎の水腫に用いる。
- 香りがあるので口臭の除去に用いる。香儒9gを水煎して含嗽する。
|
|
| 用量 |
3〜9g |
| 使用上の注意 |
- 香儒は熱服すると嘔吐しやすいので、冷服すべきである。黄ゴン・黄連などを配合しても、嘔吐の副作用をおさえることができる。
- 解表に用いるときには煎じる時間は比較的短く、浮腫消退に用いるときには長時間煎じ濃縮して服用する。
|