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生薬名・・・・縮砂 しゅくしゃ

 

生薬名 縮砂(しゅくしゃ)
基 原 開宝本草に収載。ショウガ科 Zingiberaceae 陽春砂 Amomum villosum Lour.、縮砂 Amomum xanthioides Wall. の成熟果実(はじけていないもの)を乾燥したもの。
性 味 味は辛、性は温。(帰経:脾・胃・腎経)
主成分 d -camphor ・ borneol ・ bornyl acetate ・ nerolidol C15H26O などを含む精油
薬理作用 理気寛胸
健胃作用がある。また、0.25〜0.75%陽春砂の煎液は有利腸管を興奮させ、1〜1.25%煎汁・精油の飽和水溶液は抑制する。縮砂の0.25〜0.75%煎汁も興奮作用を示す。
臨床応用
  1. 消化不良に用いる。
  2. 寒湿(寒がる・四肢が冷たい・腹が脹る・水様下痢・舌苔が白い・脈が遅いなどの寒象と湿象をともなう消化器症状。外感によるものと脾陽虚などの内傷によるものがある。)による下痢に用いる。
  3. 上腹部痛に寒がる・四肢が冷たい・舌湿は淡白で浮腫状・脈は濡などの虚寒の症状に用いる。
  4. 脾胃虚寒による妊娠中の嘔吐(悪阻)・切迫流産には、縮砂を使用して和胃・制吐・安胎(流産防止)する。
用量 1.5g〜6g。一般には少ないほうがよい。
使用上の注意
  1. 陰虚内熱の下痢には用いない。
  2. 縮砂がなければ、益智仁で代用してもよい。益智仁の性味は縮砂と同じで、健胃作用もある。縮砂・木香を六君子湯(陳夏益気湯)に配合しても消化機能減退に効果がある。
生薬画像