■民間薬解説
 

あまちゃ


 

「甘茶」(アマチャ)

あまちゃは、本州の山中に稀に自生し、また長野、富山、岩手県などで栽培されます。
ヤマアジサイによく似た落葉低木で、木質の茎は叢生し、高さは1m前後です。
葉は対生して短い柄を持ち、長楕円状皮針形〜卵形で長さ10〜15cm、先端はするどくとがって縁には鋸歯があり、両面の脈上に粗毛があります。
生薬の「甘茶」は、葉と枝先を摘んで水洗いし、約2日間 日に当てて乾かします。
これに水を噴霧して、1日積み重ねて発酵させた後、よく揉んで乾燥して仕上げられたものです。
「甘茶」は「日本薬局方」に収載され、丸剤などの甘味、矯味剤として家庭約原料、口腔清涼剤の製造原料とされます。
甘みの成分はフィロズルチンですが(d-phyllodulcin)、これは生薬中に含まれるフィロズルチン配糖体が乾燥調整する過程で加水分解したものです。

 


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