■民間薬解説
 

ボケ
( 木 瓜 )
Chaenomeilis Fructus


 

 

ボケは中国原産のバラ科植物で、樹高は役2m程の落葉低木です。
日本に伝来当初は毛介(モケ)の名で広まり、後にモケが転化してボケと呼ばれるようになったと言われています。
以来、多数の園芸種が作り出され、その数は現在役200種に上がっています。
色も実に多彩で、白花のシロボケ・緋射ろのヒボケ・紅と白のサラサボケなどがありますが、早春に気品のある美しい花をつけるヒボケがよく知られています。
ボケの花には雄花と雌花があり、雌花のみが9月頃楕円形の果実を結実させ、やがて黄熟します。
この実が薬用とされ、輪切りにして陰干ししたものが生薬の「木瓜」です。
ボケまた、韓国・日本産の木瓜は同属植物のカリンの成熟果実であることが多い。
木瓜には、リンゴ酸・クエン酸・酒石酸などの有機酸と果糖が含まれ、酸味と芳醇な香りをもたらしています。
民間では、果実酒として疲労回復のためによく飲まれていますが、漢方では、稀に鎮咳・鎮痛・利尿を目的に用いられことがあります。

 


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