可憐な黄色の花をつけるタンポポは、うららかな初春にふさわしい花です
が、日本は多種のタンポポを産する国の一つとして知られています。
日本の在来種には、カントウタンポポ・エゾタンポポなどがありますがこの他にもごく限られた地域に分布する希少種も知られています。
そのような種を含めると、世界には約2000種のタンポポ属植物があると言われています。
しかし、タンポポは既に春の花ではなくなりつつあります。
明治初期にアメリカから北海道に渡ったセイヨウタンポポは、短期間に日本全土に広まり、四期を通じて花を咲かせています。
子供が最初に覚える花の名がタンポポなのはこんなことも理由の一つでしょう。
中国では、タンポポ属植物の根を含む全草の乾燥したものを「蒲公英」と呼び、解熱・消炎・利尿・健胃・などに用います。 蒲公英根はカンサイタンポポ・セイヨウタンポポの根であり、その強い苦味を生かして健胃に用います。
民間では、タンポポに催乳の効果があると伝えられますが、科学的な証明はされていません。
ヨーロッパでは、タンポポは利尿や肝臓の薬として古くから知られており、薬局方に収載されている国もかつてはありました。
|