第11回「浜風にのって」(2001年9月30日)

60歳からの水泳

金槌の私が定年になって水泳を始め、4年半が過ぎた。
2年ほどしてクロール、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライの4種目が泳げるようになってからはあまり進歩がみられず、ややマンネリの感はあるが、3日も泳がないと体がむずむずしてくる。

今も週に3日か4日、スポーツクラブに通い、1時間近く泳いで風呂に入って帰るのが日課となった。
泳いで帰ると夕食が美味しく、夜に熟睡できる。
水泳を始めた当時は、水泳がこんなにも生活の一部になるとは思ってもみなかった。

プールでは圧倒的に女性が多く、それも50代以上が大部分のように見受けられる。
ビキニのようなセクシーな水着はないが、カラフルな競泳タイプの水着がプールを占拠していて、男性陣は影が薄い。

肥満を何とかしたいと思ってプールへ来る人も多く、中には臨月の女性顔負けのお腹の持ち主もおり、ウエストのくびれのない女性もいる。
それでもたまには若い女性もまじっていて、見事なスタイルに見とれることもあり、「きれいな体」と見ていると、これが年配の女性でびっくりすることもある。

女性コーチは誰もナイスボディーで、足や肩、腕などに適度に筋肉がつき、ヒップが盛り上がり、ウエストは締まっていて見とれてしまう。

これらの女性たちがプールの中を歩いたり、泳いだりしているのを水中から見ると、水圧と浮力によって、膨れているものも締まり、垂れているものは持ち上がって、かなりスタイルが良くなって見える。
スタイルの良い女性は水中でさらに美しく、それほどでもない女性も水中ではスタイルがよくなるようである。

プールの中で立っている女性は肩からバストあたりが水面で、水中で見えるのは大体ウエストから下である。
ウエストからVライン、太ももの見事な曲線につい目がいってしまう。
上手に水平姿勢を保って泳いでいる姿は尻がぽっこりと膨らんで足のラインに続き、見飽きない。

妻の話によると、浴室でスタイルの良い女性が裸で闊歩している姿は、乳房がつんと立って、女性が見てもほれぼれするという。
この姿も是非見たいものだが、これだけは残念ながらどうにもかなわぬことだ。

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