第259回(2006年8月12日)

敬老パス


 横浜市では70歳になると敬老パスがもらえる。
 敬老パスは正式には「敬老特別乗車証」(写真)といって、横浜市内のバスと市営地下鉄が無料となる乗車証である。


 以前は無料で支給されていたが、市の財政に余裕がなくなり、3年前から有料となった。
 私の場合、年間5千円払うと敬老パスが支給される。

 6月に70歳になったので、早速、敬老パスを受け取った。


 これまで横浜中心部に出掛けるには私鉄とJRを利用していたが、市営地下鉄が無料になったので、私鉄と市営地下鉄に切り替えてみた。
 所要時間が2〜3分余分にかかるが、地下鉄は始発なのでいつも坐っていけるのが良い。
 運賃はこれまで往復1000円が、300円ですむことになり、差額700円は大きい。


 私の家から最寄り駅までは徒歩15分で、これまでは歩いていた。
 一つ先の駅からバスが出ていて、最近は敬老パスを使って時々、バスを利用している。
 バス乗車時間は6〜7分、待ち時間やバス停からの歩く時間を入れると所要時間はそんなに変わらないが、雨の日や暑いときには大助かりである。


 敬老パスを使い始めたころは、地下鉄やバスに乗るとき「無料ですみませんねー」という気持ちがしないでもなかった。
 最近もこの気持ちが無くなったわけではないが、気にすることもなく、堂々と敬老パスを利用している。


 敬老パスを使って、昼間に地下鉄やバスに乗ってみると、これまで気がつかなかったが、敬老パスを利用している人が多いのに驚いた。

 朝晩のバスは通勤客や学生がたくさん乗っているけれども、昼間のバスは乗客の半分ほどは敬老パスではないかと思うほどである。

 地下鉄では敬老パスは自動改札ができないので、一番はしの駅員のいる改札を通る事になり、ここを敬老パスで通る人もかなり多い。


 昨年あたりから老人に対する増税とか、医療費の負担増など、高齢者にも厳しい負担が求められるようになり、敬老パスも無料ではなくなった。


 といっても、敬老パスにはまだまだ税が何10億と使われているそうで、敬老パスを使うときは有り難いことだといつも思っている。