わが家から車で5分ほどの所に、「こどもの国」がある。
ここは天皇皇后両陛下のご成婚記念に作られた遊園地で、昭和40年にオープンした。百万平方bの広大な土地に、自然林を残しながら芝生や遊歩道が作られ、自然を楽しむ遊園地になっている。
どこの遊園地にもある観覧車とかジェットコースターといった施設は全くなく、僅かに自転車やボートなどが有料で貸し出されるだけである。
ここには5千本の桜があって、毎年、桜が咲くと、散歩がてらに花見に出かける。
今年も行ってみると、春休みということもあって、例年通りかなりの人出であった。桜はほぼ満開で、その眺めは見事というしかない。
この遊園地がオープンする時に植えられたと思われる桜が、樹齢40年ぐらいになっていて、今がが盛りである。
桜の他、コブシの大木が満開で、モクレン、ヒュウガミズキ、ユキヤナギなども花盛りであった。
例年だと桜の頃には散り始めているレンギョウやモモも花を残していて、今年は春が一気に押し寄せたようである。
来場者は子供連れが多い。
桜の下や芝生の上で弁当を広げたり、芝生の上を走り回ったり、ボールを投げたり蹴ったりしている親子など、見ていても微笑ましい光景である。
バーベキュー場や野外炊事場もあって、ここで料理しているグループもいた。
園の外周には自然林のなかに約四qの遊歩道があって、ここを歩くのは桜のシーズンに限らず、年中、絶好の散歩コースである。
一方、観覧車やコースターなど遊戯施設を備えた近郊の遊園地は客が減少し、経営が難しいという。
子供が少なくなった事と、ディズニーランドのような大型レジャーランドに客を奪われたのが原因のようで、横浜ドリームランドと向ヶ丘遊園は今年になって閉園に追い込まれた。
横浜には新しいタイプの動物園「ズーラシア」が2年ほど前にオープンして人気を集めており、水族館もあちこちで立派なものが出来ている。
遊園地は、子供だけでなく大人も楽しめる場所として、ディズニーランドのような大型施設か、「こどもの国」や「ズーラシア」のような自然志向の所に二極分化しそうである。