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最近、ホウセンカをあまり見ないように思う。
子供のころ、ホウセンカの実にさわり、実がはじける感触が懐かしい。
ホウセンカに替わってよく見かけるのがインパチエンス(写真上)である。
インパチエンスはその姿からはホウセンカとは別種のように見えるが、アフリカホウセンカとも呼ばれ、ホウセンカと同じ仲間である。
その証拠に、インパチエンスの実はホウセンカの実と同じような形をしていて、熟した実に手を触れると実がはじける。
インパチエンスは花付きが良く、5月ごろより赤、白、ピンクなどの花を咲かせ続けるが、夏の暑さと強い日差しに弱く、玄関先のインパチエンスも梅雨明けから元気がない。
それに替わって元気なのがポーチュラカ(写真下)とペチュニア(写真中)である。
ポーチュラカは子供のころヒデリソウと呼んでいた松葉ボタンの仲間で、すっかり松葉ボタンに取って替わった。ポーチュラカは夏の日差しの中、盛んに花をつけており、松葉ボタンはこの新顔に対してとても勝負にならない。
植物の特許が認められるようになって、企業の商品名の付いた花も盛んに出回るようになった。その代表が朝顔に似た花のペチュニアで、この季節、多くの家で鉢植えのペチュニアが飾られている。
その多くはサントリーの「サフィニア」(写真中)とキリンビールの「キリンウエーブ」で、この世界ではビールと違ってサントリーが断然優勢である。
「インパチエンス」はラテン語で「我慢できない」を意味するそうで、熟した実に触れると我慢できずにはじける事から来ているという。
英語名は「タッチ ミー ノット」、花言葉は「私に触れないで」、これも実に触れるとはじけることから来ている。
松葉ボタンの花言葉は「可憐(かれん)、無邪気」、ペチュニアの花言葉は「あなたといれば心が休まる」。
松葉ボタンの女性が「私ペチュニア気分」と言い、「私インパチエンスよ」と言えば、連れの男性はどう対処すればよいだろうか。
筆者なら、断然、「我慢できない、はじけそう」と解釈して、女性をフォローしてゆきたいが、「タッチ ミー ノット」だったなら筆者の顔は傷だらけになってしまう。