第84回「浜風にのって」(2002年3月1日)

料理番組

テレビの料理番組を観るのが好きである。
料理番組といっても、料理の作り方を教える番組と料理を食べる番組があり、私が好きなのは料理を作る方の番組である。

料理を作る番組はどのテレビ局にもあって、どれだけあるかとても数えきれない。

それぞれの料理番組には料理研究家と呼ばれる講師が何人もいて、連日、家庭料理や新しい料理の作り方を紹介している。
その上、テレビタレントなどが料理を作る番組もあって、私が観る事が出来るのはその中のほんの一部である。

「NHKの今日の料理」「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」や朝のワイドショウの料理番組などが私の比較的よく見る番組である。

観て楽しく、勉強になると思うのは、若いときから修業をつんだプロの料理人が作る料理である。
包丁さばきが見事で、料理を作る手際に見とれてしまう。

料理好きから料理の先生になったような人が料理をすると、包丁さばきが下手だったり、包丁が汚れていたりすると料理までまずそうに見えてしまう。

料理を作ってから、「この料理はとてもおいしいので是非食べてみて」などと大声で自分の料理をほめる人も好きになれず、その料理を作りたいとは思わない。

プロが作った料理も素人が作った料理も、テレビではその味をだれでもおいしいと言う。
料理を食べて、「好きな人にとってはたまりませんね」というときはまずい時だと聞いた事があるが、こんなコメントをする事はほとんどない。

だからといって特別においしい料理は少なくて、多くは普通かややうまい程度の味ではないかと思う。

テレビの映像からは料理の本当の味は分からず、それを食べる人のコメントも当てにはならない。
味を知るためにはその料理を作ってみるしかない。

以前は料理番組を観ながらメモをとっていたが、最近はメモをとらなくなった。
テレビで放映された料理のレシピはインターネットでいつでも観られるからである。

おいしくて面白そうな料理のレシピをインターネットで取り出し、実際に作ってみる。
作りやすくておいしく、安く作れて、私の得意料理に加わるものはめったにない。

(写真は調理中の筆者)

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