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n01805#名古屋市平和公園での野焼きについて〜禁止を求めて、市議会へのアクションを#19-09
水田や農耕地での野外焼却で健康被害を受けている兵庫県三田市の住民の方からの投稿を記事t31605 で、とりあげましたが、このほど、名古屋市平和公園での野焼きを禁止させる活動をしている あさひのぼるさんによる、署名要請のメールを受け取りました。ネット署名は、名古屋市の平和公園(千種区、名東区)における焼却行為等を全面禁止とする請願書で、宛先は名古屋市議会です。
★お願いします ネット署名
名古屋市の平和公園は、千種区(一部名東区)にある墓地公園で。戦後の大規模な区画整理事業(戦災復興都市計画)に因って整備され、市内に点在する279寺の墓地約18ヘクタール、189,030基を移転し、約147ヘクタールを有します。現在では市内有数の桜の名所でもあり、公園内のメタセコイヤ広場では多数のイベントが開催されています。
ところが、その墓地公園では、各所で、写真のような、野焼きが行われているのです。請願の趣旨とその理由は以下のようです。
【請願の趣旨】・200個以上ある違法焼却炉の使用を禁止させる
・ゴミ箱を撤去させ、枯れた献花やお供えものはすべて持ち帰るように習慣づける
・?除草剤の使用を控えさせる
【理由】・違法なものは違法なので黙認すること自体が違法。一部のお寺さんを除いて、
ゴミの分別が徹底されておらずレジ袋、ペットボトル、各種びん・缶、位牌、骨壺
さらに電話帳までが燃やされておりとても名古屋市内とは思われない。
・お供え物の腐敗、カラスや風雨によるごみの飛散や、ごみの不法投棄などで墓地の
環境を悪化させないよう配慮が必要。
・手作業でこまめに除草されているお寺さんも多いなか、一部の業者による多量の除草剤の
散布が見られる。健康ウォーキングやランニング、学生のクラブ活動、花見、子供たちの
憩いの場でもある公園内での、定期散布による反復曝露を防止する。
*業者任せで公園利用者や周辺住民への配慮もないお寺さんが多く、一部の良心的なお寺さんにも
多大な迷惑をかけているのが現状です。
とあります。こちら をクリックすると、Change Org 社の署名サイトにリンクします。
★2015年の調査から、進展なし
当グループでは、2015年春、会員からの通報で、平和公園の違法野焼きについて、調査したことがあります。廃棄物処理関連の市民団体に、現地支援をお願いしたものの、焼却中止に到りませんでした。以下に当時の経緯等を掲載しておきますので、参考にしてください。
名古屋市は、市が管理する公共施設での農薬や殺虫剤等の使用実績を公表している数少ない自治体です。2017年は平和公園で農薬散布報告はありません(反農薬東京グループのHP:施設別使用状況参照)。
しかし、足かけ5年後の現在も、お寺さんの自治?が優先され、市民に対する人権無視状況がつづいているわけで、一刻も早く、早急に平和公園の名にふさわしく、野焼きを追放する必要があります。
【経緯】
名古屋市の会員から平和公園の墓地で常時、野焼きがなされており、近くを通るたびに具合が悪くなる。
区や市に電話をしてもらちがあかない。と写真を添付して相談があった。会員はあちこち電話をして、
野焼きは法律違反であると訴えたが、名古屋市の対応は鈍かった。環境省に聞いても何も動かなかった
とのことであった。2015年3月、反農薬東京グループが直接名古屋市の担当課2か所、環境省廃棄物処理課に
電話して聞き取りをした。驚いたことに会員の言うことは事実であり、名古屋市は問題を把握してはいるが、
及び腰で、野焼きが法律違反であることを寺側に伝えるのも渋っていた。
以下、そのまとめである。
【名古屋市廃棄物指導課】
現在対策を検討中である。今日も平和公園の総合管理事務所(市の出先機関)へ行ってきた。
土地が個々の寺院にわけられていて、理解していただくのが大変だ。お参りにくる人も花などを焼却している。
寺が法律違反だと思っていない。誤解もあるので今回、効果あるような対策をとりたいと思っている。
いろいろなところから苦情をもらっている。警察、消防、保健所も何度か行っている。
その人たちは寺に理解を求めている。寺が苦情者に「燃やして何が悪いのか」と言ったということも聞いた。
無理に市が寺を集めたという公園の設立の経緯があるので、強く言えない。
煙の苦情だったので、初めは大気環境局へいった。市は条例で野焼きを禁止しているのでそちらが主として
対応している。
「廃棄物処理法はあなたの担当ではないのか」と聞くと。確かに廃棄物処理法はあるが、私有地の寺の自治がある。
また、利用者が勝手に燃やしているのもあるので、難しい。市としては、寺の代表者と話して徐々に
理解を得るようにしたい。
【名古屋市大気環境対策課】
市民からご指摘を受けたので環境局として対応する。実態が複雑でわからなかったので、
平和公園管理事務所(市の出先)に聞きに行った。寺院が200くらい集合して、それぞれが
鉄籠(コンクリートで囲った焼却場所)に花を入れて焼却している。お参りにくる人もそこで焼却している。
墓地の管理をし、寺の代表が集まっている平和公園墓地管理者会が13日に理事会があるので、
そこで会長に市の出先機関の総合管理事務所の職員が出て、「環境局が話したいと言っているので
アポイントをとるようにしたいがよろしいか」と聞くことになっている。来週、担当が電話をして、
管理者会の代表と話し合う。そこで、野焼きをしないよう頼み、会長の理解を得て6月の総会で
すべての寺に知らせてもらうよう考えている。
野焼きは禁止されているが、法律違反だというと角がたつ。廃棄物処理法の担当は廃棄物指導課だ。
うちは大気汚染を防ぐというスタンスでやっている。
過去からの経緯を言うと、平成7年からごみ問題は続いている。当時、ごみ減量が主要でごみを
減らすためにもやしてきた。ごみ処理に市がお金を出せと言ったので、量が増えれば損になるので
焼却されてきた。平成10年に廃棄物野焼き禁止になったが、例外として日常的なのはいいとされてきた。
大気汚染の条例ができ、プラスチック類は燃やしてはいけないことになった。そういう指導をしてきたので、
条例も変えてないのに禁止ですよとはもっていかないで、説明して理解してもらう方法をとる。
法律違反だが、その担当はうちではない。違反だと言って裁判になって万一負けたら二度とできない。
交通違反と同じで、60キロ、80キロなどの違反者からすべて罰金を取っているわけではない。
自主的にやめていただきたい。指導というのはお願いである。
本庁職員なので現場には行かない。名東保健所が行っている。
焼却しているのは寺の雇った管理者や、檀家も燃やしている。
【環境省廃棄物処理課】
一般廃棄物について判断するのは市町村であり、国が直接立ち入れない。
名古屋市の廃棄物指導課には電話してみる。
すべての担当部署が法律違反は問わないようです。
「よほどお寺が怖いのか。6月の管理者会の総会まで、被害を受けている人は我慢しろということか」
と聞くと、しばらく黙っていて、「そうです」と答えた。
作成:2019-09-30