農薬の毒性・健康被害にもどる
t02201#CNP毒性再評価の結論間近−直ちに使用禁止・回収措置を取れ#94-02
 昨年9月26日に行われた「CNP禁止の会」と厚生省、農水省、環境庁の行政交渉の結果、厚生省は残留農薬安全性評価委員会で、CNPの毒性を再評価することを約束しました。この委員会には疫学の専門家がいないとのことで、新たに4人の疫学者を加えて、第一回目の委員会が昨年12月末に開かれ、2回目が今年の2月1日、3回目が2月22日に開かれました。
 3回目に結論が出されるとのことでしたが、2月22日には結論は出ませんでした。厚生省は、遅くともCNPが使用される前の3月初旬までには報告書を提出するとのことですが、疫学調査の妥当性を否定することはできず、灰色の結論を出すものと思われます。CNPの発ガン性をはっきり否定することができないのならば、直ちに登録取り消し、使用禁止、回収の措置をとり、CNPの水質、環境基準をゼロにすべきです。
 CNP禁止の会は2月に、農水省農蚕園芸局審議官、厚生省生活衛生局長、環境庁水質保全局長と会談し、大臣あての要望書を手渡しました。
 厚生省は情報を公開するようにという要望に対して、厚生省の管轄のものは出すが、農水省など他の省庁が持っている毒性データについては難しいとの回答をしました。
 農水省は未だに情報隠しを続け、以前に提出すると約束した代謝データの概要すら公表を拒んでいます。こうした姿勢は厳しく批判されて当然です。
 また、環境庁は1971年の農薬取締法の改定以来、権限を与えられているにも関らず、農薬の安全性に関して積極的にチェックする仕事をしてきませんでした。今回のCNP問題でも農水省のご機嫌うかがいばかりしてきましたが、こんな状態が続くとその存在の必要性が問われることになるでしょう。

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作成:1998-04-01