農薬の毒性・健康被害にもどる
t04105#除草剤シアナジン製造中止の動き:アメリカ#95-09
 アメリカのデュポン社は除草剤シアナジンの製造を1999年までに中止すると発表しました。同剤は、トウモロコシ畑でよく使用されるトリアジン系の農薬(アトラジンやシマジンと同類)で、EPA(環境保護庁)の特別レビューでヒトへの発癌性の可能性があるとされた薬剤です。EPAはこの措置を歓迎していますが、シアナジンのもうひとつのメーカーであるアメリカン・シアナミド社は、製造を継続していくそうです。日本ではシアナジンの原体が年間5トン(93年)輸入されています。
 環境保護団体EWGは、アメリカ中西部の農業地帯の飲料水中の、シアナジン濃度はその35%が、アトラジンは17%がEPAのガイドラインを越えているとの報告を公表しています。
 また、アトラジンについては、最近、イリノイ大学の研究者が、EPAが決めた許容濃度以下でも、ハムスターの卵巣組織の染色体に損傷を与えることを明かにしました。EPAは、今後とも、アトラジンとシマジンについて、特別レビューを継続していくとのことです。

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作成:1998-04-01