食品汚染・残留農薬にもどる
t07807#コーデックス残留農薬基準で、BHCのADIが強化されたが#98-07
 WHO/FAOの合同国際食品規格委員会は、今年の4月、有機塩素系殺虫剤リンデン(γ−BHC)のADIの見直しを行ない、それまでの0.008mg/kg体重・日を0.001mg/kg・日とすることに決めました。その結果、日本でも問題となっている理論摂取最大量(個々の食品の平均摂取量×残留基準値の総和)は、世界のどの国の人でも、ADIの3.8から12倍となってしまうそうです。
 イギリスでは、体重60kgの人が0.742mgのリンデンを摂取することになり、ADIの12.37倍になるということで、農林官僚は、これは最も悪いシナリオで、実際には起こり得ない。同国の場合、大人の平均摂取量はADIの5%、子供の場合の最悪のケースでもADIの半分だといっています。
こんなことで、WHOは、科学的と自慢していた理論摂取最大量算出方式が破綻してしまうので、あわてて、つじつま合わせに、へんな係数をいじくりだしているようです。BHCもPOPs規制の対象として、全面使用禁止にすれば、いいのにね。

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作成:1998-09-01